腰痛体操
腰痛体操図1のとおり、足をやや広めに開いて立ち、両手を腰の下の方(骨盤のすぐ上辺り)に当てます。両手を支点にして、息を吐きながら骨盤を前へ押し出します。上体が後ろに倒れますが、腰を反らせるのではなく手を当てた骨盤を前に出す意識を中心に行います。このとき、両手はできるだけ近くに揃えるようにします。そうすることで肩甲骨を寄せることができ、胸が開き姿勢の改善にもつながります。膝は曲げず顎が上がらないよう注意してください。
腰を反らせた状態を、ゆっくりと息を吐き続けながら3秒間保ち、1~2回繰り返します。「痛気持ちいい」程度の感覚であれば良いですが、殿部から太ももにかけてしびれたり強い痛みを感じたりする場合は中止してください。
今回は、現代の生活に多い猫背・前屈みの姿勢による腰痛対策の基本である体操について解説しましたが、他にも長時間立ったり反り腰が続いたりした場合に効果的なこれだけ体操
腰痛体操
代表的な腰痛のメカニズム
現代の生活では、パソコンやスマホ作業、家事などで"猫背・前かがみ"の姿勢や動作が多くみられます。猫背や前かがみの姿勢は、腰が丸まった姿勢、つまり腰椎は後方へ弯曲し、骨盤が後側へ傾いた状態になりやすくなります。腰の骨と骨の間(椎間)にはクッションの役割を担う椎間板があり、前かがみの不良姿勢により、椎間板の中央にある髄核という組織が後ろへずれる方向に負荷がかかり、さらにはある衝撃が加わった拍子に髄核を囲む線維輪が傷つく急性腰痛症(ぎっくり腰)や、髄核が線維輪を通過して後方へ飛び出してしまう椎間板ヘルニアを引き起こしてしまいます。また、猫背が常習化すると、背中の筋肉が常に緊張して血流不足になります。
腰痛改善のこれだけ体操とは
これだけ体操とは、東京大学医学部附属病院22世紀医療センター運動器疼痛メディカルリサーチ&マネジメント講座の松平浩特任教授が考案した、腰痛の予防と改善に役立つ腰痛体操です。松平先生は、前かがみ姿勢により椎間板への負担が強まった状態、言い換えれば、髄核が中央からずれた状態を"腰痛借金がある状態"とし、腰痛借金を積み重ねて重度の腰痛になる前に、髄核を元の良い位置に戻す、すなわち腰痛借金をその場で解消するための方法としてこれだけ体操を考案されました。
猫背や前かがみによる腰痛借金を無くすためには、これだけ体操の3種類のうち、腰を反らせる動作の体操が効果的です。
腰痛メカニズム
腰痛を改善するこれだけ体操とは腰痛とは 腰痛とは、腰からお尻にかけての痛みや張りといった不快に感じる症状のことです。がんの転移や多発性骨髄腫という病気、骨粗鬆症に伴う骨折等が原因のこともあり、頑固な痛みの場合は医療機関を受診すべきです。 一方、多くの腰痛は、不良姿勢に関連する"腰の不具合"に伴い、心配する必要がなく、さらには自分でコントロールすることが可能です。 重篤な病気がないにもかかわらず、腰痛がなかなか良くならない理由として、腰痛を気にしすぎたり、不安感からコルセットを常時着けていたり、といった腰や体を動かすことの恐怖感から回避しがちになることが挙げられます。 ここでは、腰を動かすことを怖がっている人でも取り組みやすい、いつでもどこでもできる腰痛体操のこれだけ体操を紹介します。特に、最初に紹介する腰をそらす腰痛体操は、介護職や看護師の方々の腰痛予防に大変役立つことが証明されています。この腰痛体操を正しいフォームで行えば、猫背姿勢の改善、ひいては転倒予防にもつながりますので、是非、毎日の生活に取り入れてみてください。代表的な腰痛のメカニズム 現代の生活では、パソコンやスマホ作業、家事などで"猫背・前かがみ"の姿勢や動作が多くみられます。猫背や前かがみの姿勢は、腰が丸まった姿勢、つまり腰椎は後方へ弯曲し、骨盤が後側へ傾いた状態になりやすくなります。腰の骨と骨の間(椎間)にはクッションの役割を担う椎間板があり、前かがみの不良姿勢により、椎間板の中央にある髄核という組織が後ろへずれる方向に負荷がかかり、さらにはある衝撃が加わった拍子に髄核を囲む線維輪が傷つく急性腰痛症(ぎっくり腰)や、髄核が線維輪を通過して後方へ飛び出してしまう椎間板ヘルニアを引き起こしてしまいます。また、猫背が常習化すると、背中の筋肉が常に緊張して血流不足になります。
健康長寿朝ご飯
たんぱく質をきちんと摂るために、もっとも大事なこと。それは朝ごはんを食べることなんです。しかも日本人の和朝食がベスト!
健康長寿は朝ごはんから。ニッポンの朝ごはんがすごい理由とは?
たとえば、定番の和朝食メニューを見てみると、
豆腐の味噌汁、4、焼き魚22.5、納豆7.4、玉子焼き12.4、ごはん5.0
数字はたんぱく質の量gです。これだけで、なんと50g超えているんです。
日本の朝食は、ごはんを中心に、魚や卵、大豆類といった動物性、植物性のたんぱく質を複数摂りやすく、それでいて脂質が低めに抑えられるのが最大の特徴。
もちろん、朝食ではなくて、こうした和定食を昼食や夜ごはんにしてもOK。
ぜひ、ニッポンの朝ごはんのメニューを見直して、積極的に食べるように心がけてみて下さい。
健康長寿
健康長寿は朝ごはんから。ニッポンの朝ごはんがすごい理由とは?
スポーツ選手はもちろん老若男女誰しもが意識して摂るべき栄養素の1つが、「たんぱく質」です。 ここ数年前から、“サラダチキン”ブームがあったように、今や、たんぱく質を積極的に摂ることは、体作りの常識となりました。しかし、現代人は、たんぱく質を積極的に食べているようで、案外、そうでもないんです。
厚労省の国民栄養調査(2013年)によれば、現代の日本人のタンパク質摂取量の平均は、なんと、戦後の1950年と同じ水準で、1日の平均65~70g程度。食糧難の時代と同じなんて、驚きですよね。
ちなみに大人は、1日にたんぱく質を「体重(kg)×1.5~2」g摂るのが理想。60kgの人なら90~120g。サラダチキンを1個丸ごと食べても22g程度ですから、必要量摂るのはかなり意識しておかないといけないんです。
その要因と言われるのが、現代の日本人の多忙さです。
朝食や昼食抜き。はたまたコーヒーや麺類といった単品で済ませている。3食中の2食を疎かにすれば、1日のたんぱく質摂取量はあっという間に不足します。
また、もう1つの要因が、ダイエット志向です。
良質なたんぱく質である肉類は、焼肉、焼き鳥、からあげ、トンカツなど、油を使う料理が多く、脂質やカロリーが気になる人にとっては、つい避けてしまうのも要因だとか。
たんぱく質が不足すれば、細胞レベルでダメージ
健康長寿は朝ごはんから。ニッポンの朝ごはんがすごい理由とは?
「代謝が悪くなる」「筋肉量が落ちる」だけでなく、「頭の働き」「体の動き」も鈍くなります。その結果、肌荒れ、肥満といった見た目はもちろん内臓内部も、すべて老化が加速するんです。
毎日、たんぱく質は必要量を摂らないとダメ、というわけ。
変形性膝関節症
内側の膝が変形するタイプの人が多い
さて、本題の変形性膝関節症ですが、そのタイプには2つあり、膝関節の外側がすり減る外側型、内側の関節がすり減る内側型です。その特徴は大きく異なります。
1、外側型は、ケガや病気などの二次性の要因
2、内側型は、加齢や肥満、O脚など一次性の要因
が多いのです。
ちなみに、膝関節にかかる体重の負荷は、内側7、外側3の割合ですので、負担の大きい内側型の変形性膝関節症の方、つまり加齢や肥満、O脚の要因の方が多いのです。
そもそも膝は、平の道を歩くだけで体重の3倍の負荷がかかり、立ったりしゃがんだりすれば体重の約7~8倍もかかります。このように、日常生活だけでも繰り返し酷使しているので、加齢によって繰り返し負荷がかかった膝軟骨が擦り減ってしまうのは自然現象ともいえ、仕方ないことでもあります。
「ただし、ご自身でできる有効な対処法としては、膝に負荷を減らすために体重を増やさない、О脚を治す、正しい姿勢で歩く、正しい靴を選ぶなどいろいろありますが、最初に申し上げたように、どんな方も、膝の曲げ伸ばしをすることが一番大事です。これは、膝周りの筋力強化をするためではありません。むしろ変形性膝関節症の方は、ハードな筋力トレーニングやランニング、ウォーキングで無理をすると、膝軟骨は余計に擦り減ってしまいます。ですから、ストレッチをする程度のゆっくりとした曲げ伸ばし運動が一番良いのです。これを続ければ、膝の機能は一生ダメになることはありませんから、ぜひ、毎日、膝の曲げ伸ばし運動を続けてみてください」
変形性膝関節症
変形性膝関節症とは40代、50代からの膝の痛みの多くは、変形性膝関節症です。変形性膝関節症とは、膝の関節内でクッションの役割をする関節軟骨がすり減り、骨と骨が摩擦を起こすようになって膝の関節が変形する病気です。その症状は、最初は強ばるなどの違和感 階段を上り降りする際や立ち上がったときに出る痛む 炎症によって腫れて痛むと言った具合に、次第に強い症状が出てきます。私が診ている病院でも、患者さんのほとんどが膝に痛みが出てから病院に来ます。しかし、この病気がやっかいなのは、痛みの強さと病気の進行度合いが必ずしも比例していないことなのですレントゲンの画像では、膝関節の変形がかなり進んでいるのに、あまり痛みを感じない人もいれば、鋭い痛みを感じる人もいるそうです。そこで、最初に、最も重要なことをお話ししておくと、少しでも膝に違和感を感じたら、整形外科に受診し、治療を始めることです。擦り減った関節軟骨はもとには戻りません。しかし、今以上、擦り減らないようにすることは可能だからなのです。また、膝の痛みの強さや変形の度合いに関係なく、また、変形性膝関節症か否かにも関係なく、膝の曲げ伸ばし運動を意識してやって欲しいということです。関節は、動かさなくなればどんどん硬くなって、機能低下を起こします。そして、やがて固まり、動きにくくなってしまうからですとくに働き盛りの中高年で、デスクワークの人は長時間座りっぱなしです。ですから、膝の痛みがある・ないに関係なく、時間をみつけて屈伸運動を心がけることが大事だということです。
長時間の座位
小刻み運動とは?
長時間座るのは、良くない!では、どうしたらいいでしょうか?
コロンビア大学の研究調査によれば、ずっと座っていないで、短時間でも立ち上がって体を動かすだけで、死亡リスクを軽減できると発表しています。しかも運動強度は関係なし。屈伸運動したり、足上げをしたり、歩き回ったりなど非常に軽い運動だけでもいいそうです。
その際の鉄則として
1回に座ったまま過ごす時間が30分を超えないこと
1日に座っている時間のうち計30分間を軽い運動に置き換えること
運動は、座っている間にもこまめに取り入れること
つまり、ジムでがっつりトレーニングするのもいいのですが、日常生活の中に “小刻み運動”を取り入れることのほうが健康にとって良いのです。
ぜひ、意識して30分に一度は立ち上がって軽い運動をこころがけてみてください。
座ったままの姿勢
座りっぱなしは死亡リスクが高まる! 30分に1度の小刻み運動のススメ。あなたは1日、何時間座っていますか? パソコン、スマホ、ゲームにテレビなどを見ていると、あっという間に時間が過ぎて、気づくと何時間も座ったままだったという人も多いのではないでしょうか。 米国・国立がん研究所栄養疫学部の研究によると、「座ったままの状態が7時間以上の人は、1時間未満の人に比べて総死亡リスクが47%、冠動脈疾患の死亡リスクが2倍多い」と発表しています。また、総座位時間が11時間以上の人は、4時間未満の人に比べて死亡リスクが1.4倍アップするという調査結果もあるんです。 世界20か国の成人を対象に、平日どれだけ座っているかを調査したところ(Bauman et al, 2011年)、日本人はなんと平均7時間。実は、これ、20か国中、最長時間だったんです。 とくにオフィスワークの人たちは、朝から夕方まで座り続け、疲れ切って、家に帰ってもゴロゴロ。「運動不足は体に良くない」とわかっていても、頭だけ疲れていて、とても動く気持ちになれないという人もいます。 一方、「週に1度はジムで体を動かしているから大丈夫」と思っている人もいるようですが、週にたった1~2時間の運動を加えても、それ以外の時間を座りっぱなしでは、健康リスクはさほど変わらないそうです。 ちなみに、米国では「カウチポテト」という言葉があり、ソファーに転がってテレビを見てダラダラ過ごす人のことを指しますが、週に何度かジムで体を動かすけれど、その他の時間をダラダラ過ごす人のことを「アクティブカウチポテト」と呼びます。つまり、運動した気になっているけれど、結局、運動不足は変わらないという人たちを揶揄した言葉なんです。
肩凝りエクササイズ
五十肩のリハビリ
手に重り(アイロンや水を入れたやかんなど)を持ち、肩の力を抜いて、上体を傾けます。体全体で腕を振るようにして、前後左右、また円を描くようにゆっくりと動かします。