痛みを和らげる肩不調改善メソッド
年齢を問わず“肩の不調”に悩んでいる人は多いと思います。代表的なものが「肩こり」。また、加齢により発症する「五十肩」もあります。ここでは、痛みや不快さを伴うこれらの肩の不調を緩和するためのヒントをご紹介します。
■「肩こり」ってそもそも何?
肩こりは、主に肩周りの筋肉の血行が悪くなることで起こります。血液によって運ばれる酸素が不足し、筋肉に老廃物がたまると同時に、筋肉の細胞から発痛物質が出て神経を刺激することで、時に痛みを感じるほどに肩がこってきます。
肩こりに陥る要因として、ストレスや冷えによる血行不良などが挙げられますが、もっとも大きな要因は、肩周りの筋肉の衰えと疲労です。筋肉が弱ると、腕を支える力が落ち、肩周辺がこり固まっていくのです。
腕の重さは人にもよりますが、片腕で約3キロ前後。両腕だと6キロ。生後3カ月の赤ちゃんの体重ほどもあります。しかし「腕が重い」と感じる人はまずいません。それは背中の三角筋や僧帽筋、菱形筋などが、重たい両腕を支えてくれているからです。
ところが、これらの筋肉は、日常生活ではあまり使わないので、弱くなりやすいのです。結果、少ない筋力で重い腕を支えることになるので、常に緊張状態になります。さらにパソコン作業などで長時間、同じ姿勢をとっていたりすると、肩や背中周辺の血流も悪くなり、結果、前述したような状態になるというわけです。
さて、肩こり解消といえば、お風呂に浸かって温めたり、マッサージをしたり、湿布を貼ったりする人が多いと思います。緊張を一時的に和らげることはできますが、またしばらくすると肩はこります。
筋肉の衰えによる肩こりの場合、根本的な改善を望むなら、肩や背中周辺の筋肉を鍛えるのがオススメです。無理は禁物ですが、トレーニングすれば、いくつになっても筋肉は発達します。同時に、入浴や就寝時の寝方にも気を配り、ストレスを緩和してくと、なお効果的です。
★「お風呂ストレッチ」
少しぬるめ(約38~39度)のお湯に、肩までゆったり10分ほど浸かります。その間、肩や首を回して筋肉をほぐしましょう。肩に力を入れてぐっと引き上げ、一気に力を抜く動作を10回程度行うのもおすすめです。