腰痛常識のウソ、ホント
1 腰痛は、肥満や遺伝と関係アリ?
肥満であると腰痛になりやすいとよくいわれていますが、じつは、肥満と腰痛に関係があるという明確な報告はありません。また、祖母や母親が腰痛だから、自分も年老いたら腰痛になるだろう、という腰痛の遺伝的な関連性も、じつは明確な結論がありません。
2 ぎっくり腰のとき、安静にしていた方がいい?
今までは急性腰痛に対して、安静にしていることが治療では重要とされていましたが、近年では本人ができる範囲内の日常生活活動を続ける方が、治療成績がよいという報告がされています。
3 コルセットは腰痛に有効?
コルセットが腰痛に対する予防や治療に有効であるという結論はまだありません。しかし装着によって機能改善の効果がある、動作がスムーズになるという報告があります。腰痛時にはコルセットを装着して日常生活活動をできるだけ続ける方が治療成績をあげる点からいえば、コルセットは有用な道具といえるでしょう。
4 腰痛予防には、強い筋トレが効果的?
たしかに腰痛予防には運動は有効です。エアロビック、ウォーキング、ストレッチ、もちろん筋力増強運動も含まれます。ただ、強い負荷をかけて筋トレを行うことと、適度に週2~3回エアロバイクやウォーキングなどの有酸素運動を行うこととを比較しても臨床的に差がないとの報告もあります。適度な負荷をかけた運動を習慣として継続することが大事です。