変形性膝関節症
変形性膝関節症とは40代、50代からの膝の痛みの多くは、変形性膝関節症です。変形性膝関節症とは、膝の関節内でクッションの役割をする関節軟骨がすり減り、骨と骨が摩擦を起こすようになって膝の関節が変形する病気です。その症状は、最初は強ばるなどの違和感 階段を上り降りする際や立ち上がったときに出る痛む 炎症によって腫れて痛むと言った具合に、次第に強い症状が出てきます。私が診ている病院でも、患者さんのほとんどが膝に痛みが出てから病院に来ます。しかし、この病気がやっかいなのは、痛みの強さと病気の進行度合いが必ずしも比例していないことなのですレントゲンの画像では、膝関節の変形がかなり進んでいるのに、あまり痛みを感じない人もいれば、鋭い痛みを感じる人もいるそうです。そこで、最初に、最も重要なことをお話ししておくと、少しでも膝に違和感を感じたら、整形外科に受診し、治療を始めることです。擦り減った関節軟骨はもとには戻りません。しかし、今以上、擦り減らないようにすることは可能だからなのです。また、膝の痛みの強さや変形の度合いに関係なく、また、変形性膝関節症か否かにも関係なく、膝の曲げ伸ばし運動を意識してやって欲しいということです。関節は、動かさなくなればどんどん硬くなって、機能低下を起こします。そして、やがて固まり、動きにくくなってしまうからですとくに働き盛りの中高年で、デスクワークの人は長時間座りっぱなしです。ですから、膝の痛みがある・ないに関係なく、時間をみつけて屈伸運動を心がけることが大事だということです。