腰痛体操
代表的な腰痛のメカニズム
現代の生活では、パソコンやスマホ作業、家事などで"猫背・前かがみ"の姿勢や動作が多くみられます。猫背や前かがみの姿勢は、腰が丸まった姿勢、つまり腰椎は後方へ弯曲し、骨盤が後側へ傾いた状態になりやすくなります。腰の骨と骨の間(椎間)にはクッションの役割を担う椎間板があり、前かがみの不良姿勢により、椎間板の中央にある髄核という組織が後ろへずれる方向に負荷がかかり、さらにはある衝撃が加わった拍子に髄核を囲む線維輪が傷つく急性腰痛症(ぎっくり腰)や、髄核が線維輪を通過して後方へ飛び出してしまう椎間板ヘルニアを引き起こしてしまいます。また、猫背が常習化すると、背中の筋肉が常に緊張して血流不足になります。
腰痛改善のこれだけ体操とは
これだけ体操とは、東京大学医学部附属病院22世紀医療センター運動器疼痛メディカルリサーチ&マネジメント講座の松平浩特任教授が考案した、腰痛の予防と改善に役立つ腰痛体操です。松平先生は、前かがみ姿勢により椎間板への負担が強まった状態、言い換えれば、髄核が中央からずれた状態を"腰痛借金がある状態"とし、腰痛借金を積み重ねて重度の腰痛になる前に、髄核を元の良い位置に戻す、すなわち腰痛借金をその場で解消するための方法としてこれだけ体操を考案されました。
猫背や前かがみによる腰痛借金を無くすためには、これだけ体操の3種類のうち、腰を反らせる動作の体操が効果的です。