変形性膝関節症
内側の膝が変形するタイプの人が多い
さて、本題の変形性膝関節症ですが、そのタイプには2つあり、膝関節の外側がすり減る外側型、内側の関節がすり減る内側型です。その特徴は大きく異なります。
1、外側型は、ケガや病気などの二次性の要因
2、内側型は、加齢や肥満、O脚など一次性の要因
が多いのです。
ちなみに、膝関節にかかる体重の負荷は、内側7、外側3の割合ですので、負担の大きい内側型の変形性膝関節症の方、つまり加齢や肥満、O脚の要因の方が多いのです。
そもそも膝は、平の道を歩くだけで体重の3倍の負荷がかかり、立ったりしゃがんだりすれば体重の約7~8倍もかかります。このように、日常生活だけでも繰り返し酷使しているので、加齢によって繰り返し負荷がかかった膝軟骨が擦り減ってしまうのは自然現象ともいえ、仕方ないことでもあります。
「ただし、ご自身でできる有効な対処法としては、膝に負荷を減らすために体重を増やさない、О脚を治す、正しい姿勢で歩く、正しい靴を選ぶなどいろいろありますが、最初に申し上げたように、どんな方も、膝の曲げ伸ばしをすることが一番大事です。これは、膝周りの筋力強化をするためではありません。むしろ変形性膝関節症の方は、ハードな筋力トレーニングやランニング、ウォーキングで無理をすると、膝軟骨は余計に擦り減ってしまいます。ですから、ストレッチをする程度のゆっくりとした曲げ伸ばし運動が一番良いのです。これを続ければ、膝の機能は一生ダメになることはありませんから、ぜひ、毎日、膝の曲げ伸ばし運動を続けてみてください」