健康な頭皮はよく動く
5. 後頭部をもみほぐす(写真)後頭部をもみほぐす
すべての指を使って、後頭部の地肌をとらえ、頭皮を動かすようにマッサージします。後頭部全体の地肌を動かすようなイメージで行います。
健康な頭皮はよく動く
4. 首のこりをほぐす(写真)首のこりをほぐす
首の髪の生え際、2本の太い筋肉のやや外側にあるツボ(天柱:てんちゅう)に親指を置き、両手を組んで首を締め付けるように、親指で首を押します
健康な頭皮はよく動く
頭頂部を軽く叩く
手のひらをパーにして人差し指で、頭のてっぺんにあるツボ(百会:ひゃくえ)を中心に頭全体を軽く叩きます。30~60秒程度、気持ちよさを感じながら行います。ストレス解消に効果的です。
健康な頭皮はよく動く
頭皮のこりがもたらす、体の不調
さまざまな体の不調をもたらす頭皮のこりですが、頭皮だけがこる、ということはありません。ほとんどの場合が、肩こりのほか首や顔のこりがあって、それが頭皮のこりにつながっています。頭皮がこると、以下のような不調があらわれます。
自律神経の乱れ(頭痛、不眠、イライラなど)
自律神経には、昼間や緊張しているときに活発になる交感神経と、夜やリラックスしているときに活発になる副交感神経があります。この2つのバランスが崩れるのが、自律神経の乱れ。頭痛や不眠、イライラなどさまざまな症状が表れます。
ホルモンバランスの崩れ
自律神経とホルモンバランスには深いつながりがあり、自律神経が乱れると、ホルモンバランスも崩れてしまいます。ホルモンバランスの崩れは、疲れやすさや手足の冷え、のぼせなど、更年期障害のような症状を引き起こします。
抜け毛や髪の毛の質の低下
頭皮のこりは、頭皮の血流が悪い状態ですから、髪の毛が生える根元に栄養が行き渡りにくくなります。したがって髪の毛の質が悪くなったり、抜け毛をおこします。
眼精疲労
頭皮がこって、血液の流れが悪い状態では、顔や首筋の血液の流れも悪くなってしまいます。また頭部の筋肉は視神経とも深いつながりがあるため、頭部のこりは眼精疲労を招きやすくなります。
健康な頭皮はよく動く
1. 頭の横をマッサージ
1.親指以外の指4本を使います。指4本をそれぞれの耳の上のあたりにおき、頭皮を引き上げます。このとき、耳や目じりが持ち上がるようなイメージで、上に向かって押すようにします。2.今押したところより、やや少し上を押し、同じように頭のハチ(頭の一番出っ張っている部分)のあたりまで4~5カ所を引き上げます。これを最低3回繰り返します。リフトアップの効果もあります。
健康な頭皮はよく動く
肩こりや首のこりなどがあるように、頭皮にも「こり」が現れます。しかし自分の頭皮を他の人の頭皮と比べることは少ないため、自分の頭皮のこりに気づく人はほとんどいません。では頭皮がこっているとは、どんな状態なのでしょうか。
人間の頭は、前と横、後ろの部分には筋肉がありますが、頭頂部のあたりは筋肉がなく、薄い膜で覆われています。これは例えるなら、骨の上に皮膚がある、ひざのお皿と同じような状態。お皿の上の皮膚が動くように、健康的な頭皮はよく動きます。しかし、首や肩、あごなどに疲れがたまると、その周囲の筋肉がこって、頭皮はどんどん動かなくなり「こり」になってしまいます。
膝痛対策
膝の痛みの原因(5):オスグッド病
サッカーやバスケットボールなどのスポーツをしている10代前半の子供が膝の痛みに悩まされることがあります。そのようなケースで考えられるのは、オスグッド病です。
●オスグッド病のメカニズム
通常、膝を伸ばすと太ももの前の筋肉(大腿四頭筋/だいたいしとうきん)が収縮し、膝の下の骨(脛骨粗面/けいこつそめん)が引っ張られます。しかし10代前半の子供は、骨端線が成長途中でもろいため、激しい運動をしすぎると、使いすぎによる繰り返される力でその一部がはがれることがあるのです。これがオスグッド病です。
●オスグッド病の症状
膝の下の骨(脛骨結節/けいこつけっせつ)が徐々に突出し、痛みが生じます。赤い腫れや熱を持つことも。安静時には痛みはあまりなく、動かすと痛くなります。
●オスグッド病の改善方法
オスグッド病は、膝への過剰な負荷が原因で起きます。痛みが出ているときはスポーツを控えて休むことが大事です。なお、オスグッド病は成長期の一過性の病気なので、10代後半になるとほとんどは自然治癒します。
膝痛対策
膝の痛みの原因(4):半月板損傷
半月板損傷のメカニズム
半月板とは、太ももの骨(大腿骨/だいたいこつ)とスネの骨(脛骨/けいこつ)の間にある「C」型をした板状の軟骨の一種です。膝の内側と外側に一枚ずつあります。半月板を損傷すると、膝を曲げ伸ばす際にひっかかりや痛みを感じるようになります。また、悪化すると膝に水がたまって急に膝が動かなくなったり、歩けないほど痛くなったりします。
半月板損傷の原因
サッカーやマラソンなどのスポーツによるケガで損傷するケースのほか、加齢によって弱まっている半月板に過剰な負荷がかかって損傷するケースもあります。40代以降になると半月板の変形が進んでくるので、ちょっとした外傷でも損傷が起きやすくなります。
半月板損傷の治療
軽度の半月板損傷では、リハビリや抗炎症薬の処方などの保存的治療が基本です。それでも改善しない場合は、損傷した部分を縫い合わせる縫合術や、損傷した部分を切り取る切除術などの外科的治療を行います。
膝痛対策
膝の痛みの原因(3):関節リウマチ
関節リウマチのメカニズム
関節リウマチは、指や手・肘・膝・足など体のさまざまな関節で炎症が起きる病気です。放っておくと軟骨や骨が破壊され、機能が損なわれたり関節が変形したりします。発症の原因ははっきりと解明されていませんが、体内の免疫システムが関係していると考えられています。
関節リウマチの症状
主な症状は、関節のこわばりや腫れ・痛み・発熱などで、膝にもこういった不快症状が現れます。手指の腫脹や痛み、体の3カ所以上の関節に痛みや腫れが出たり、起床時に関節がこわばったり、左右対称に関節の腫れや痛みが出たりするのが特徴です。 関節リウマチの症状は、変形性膝関節症など他の膝の病気と似ています。気になる方は早めに病院で検査を受けましょう。
関節リウマチの治療
抗リウマチ薬を処方するのが一般的です。以前は手術などの外科的治療も頻繁に行われていましたが、薬の効能がよくなったため手術の頻度は減っています。
膝痛対策
膝の痛みの原因(2):変形性膝関節症
40代以降の膝の痛みで最も多いのが、変形性膝関節症です。特に女性に多く、体重の増加、高齢になるほど発症率は高くなります。
●変形性膝関節症のメカニズム
膝の関節軟骨は、骨と骨の間で衝撃を吸収するクッションのような役割をしています。しかし、関節軟骨は加齢によって弾力性を失い、すり減ります。若い人の関節軟骨は硬いゼリーのような状態ですが、年齢とともに豆腐のようなもろい状態になってしまいます。その結果、膝の骨同士が接するようになり、関節の変形や強い痛みが出ます。膝関節に水がたまって腫れることもあります。
●変形性膝関節症の原因
加齢のほかに、「肥満」も変形性膝関節症の原因のひとつ。体重が重ければそれだけ膝にかかる負荷は大きくなります。また、下肢の筋力が少ない人もなりやすいと言えます。このほか、女性に多いことから性ホルモンが関係しているとも言われています。
●変形性膝関節症の症状
多くの場合、膝の内側の関節軟骨がすり減るため、痛みも内側に出ます。このほかにも、以下のような症状が現れます。
膝をピンと伸ばせなくなる
膝を完全に曲げられなくなる
O脚になっていく
歩くと強い痛みが出る
正座ができなくなる
しゃがめなくなる
速歩きができなくなる
手すりがないと階段の上り下りができなくなる
膝の周辺が腫れる
膝周辺が熱を持つ
●変形性膝関節症の治療方法
軽度であれば、痛み止めの内服薬や外用薬・湿布の処方、膝関節へのヒアルロン酸注射が一般的です。膝のサポーターや足の裏につける装具の使用、足の筋力をつけるリハビリも効果的です。
このような治療でも治らない重度の患者は、骨の変形を矯正する手術や人工膝関節置換術などの外科的治療も検討します。
●変形性膝関節症の予防・改善方法
変形性膝関節症の予防・改善で肝心なのは、「下肢の筋力をつける」「体重を増やさない」の2点です。そのためにおすすめなのが、水中ウォーキングです。浮力を利用して膝に体重をかけずに下肢の筋力アップができます。