腰痛ストレッチ
03.腰のツイスト
この動きは腰だけでなく、おしりの筋肉のストレッチにも有効。おしりの筋肉は腰の痛みを感じると収縮して、さらに痛みを大きくしてしまいます。仰向けに寝て、膝を折り曲げて、足は床に付けます。腕を左右に開いて、Tの字に。両肩を床に付けたまま両膝を左右のどちらかに落としていきます。この姿勢を20秒から30秒キープし、最初の姿勢に戻ります。次は違うサイドに両膝を落とします。ストレッチがきつい場合は、各サイドにひねる際に枕か毛布を畳んだものを膝の下に当てます。
腰痛ストレッチ
02.ネコ/ウシのストレッチ
このダイナミックな動きは子どものポーズをベースに、腰の筋肉を二つの方向に動かし、かたまった筋肉を伸ばして痛みをやわらげます。
手と膝を床に付け、四つん這いになった状態から始めます。手は肩の真下、ひざはおしりの真下の位置に。背骨が地面と平行になるようにします。次に、ネコのように、肩甲骨の間を伸ばすように背中を丸め背中の中ほどをストレッチ。5秒キープし、次にリラックスしておなかをおろして背中をやさしく反らせて、これを5秒キープ。これらの動きを30秒かそれ以上繰り返します。
腰痛ストレッチ
腰の痛みを和らげる5つのストレッチ
腰の痛みに悩まされていませんか。でしたらベッドで横になってみるというのはどうでしょう。有名な医学誌JAMAで発表された研究によると、体幹のストレッチであろうと、はたまたストレッチだって、エクササイズをすることが腰痛を和らげてリスクを減らすためにベストな方法とわかってきたのです。
やさしめのストレッチの良いところは、痛みがあるときにも行えて、早いうちに効果が見込めること・・こう話すのはプリチキン・ロンジビティ・センター・プラススパのフィットネスディレクターのジェイミー・コステロさん。次に痛みに襲われたときのために5つのストレッチをおすすめしています。
始める前にいくつかの心構えを。各ストレッチでは少なくとも10秒、できれば30秒かそれ以上姿勢をキープするようにします。キープの時間が長いほど痛みを和らげる効果も増えます。さらに、楽しんで行うと気分も爽快に。ストレッチは動作を急ぐのではなく、心休まる音楽を流しリラックスと気分転換に使うのがおすすめ。
子どものポーズ
この有名なヨガの姿勢は、痛いときにかたくなった腰の筋肉をやさしく引き伸ばします。
手とひざを床につけます。手は肩の真下に、ひざはおしりの真下に。前方にまっすぐに腕を伸ばし、手のひらをぴったりと床に置きます。ゆっくりと正座の姿勢を取って、腕を遠くに伸ばすとともに頭と胸を下に落としていきます。ストレッチがきついときは自分自身を少し支えるため枕をお腹の下に入れ、腰の筋肉の伸ばし方を楽にすることも。20秒か30秒、もしくはそれ以上姿勢をキープ。
股関節外旋の柔軟性
改善エクササイズ
プローンフロッグ(足を横に開いた外旋)
方法
フローリングなどの滑る床で、膝を90度に曲げて四つん這いになり、両膝の下にタオルなどを敷く。(膝が床に直接あたると痛いため)
膝は90度に曲げたまま、徐々に横に滑らせるように両膝を開いて行く。
骨盤を床に押し付けるイメージで限界まで行ったら、そのまま30秒キープする。
可能なら胸を床に付け、骨盤を更に床まで押し付ける。
ポイント
動作中は膝を90度に曲げた状態を重視する。膝が曲がりすぎると外旋レベルが低くなり、効果的でない。
腰が反らないように注意する。腰が反っている時はすでに動きの限界に来ているので、それ以上骨盤を床に押し付けても効果は変わらない。
理想はイラストのように、股関節も90度、膝関節も90度で骨盤が床まで着く状態。股関節と膝関節の状態を意識しましょう。
痛みを感じるまで行うと、かえって筋肉が緊張して柔軟性は向上しない。痛みを感じる手前程度を維持することが重要。
プローンエクスターナルプレス(足を前に伸ばした外旋)
方法
左膝を90度に曲げて横に倒し、左膝が骨盤に対して真っ直ぐ前を向く位置に置く。
後ろ足はできるだけ後ろに伸ばしておく。
骨盤をできるだけ正面に向けたまま、可能なら上体を前に倒す。
30秒キープして、反対側も同様に行う。
ポイント
動作中は左膝を90度を維持すること。90度以上に曲げてしまうと、ほとんど外旋の効果が無くなるので効果的でない。
左膝は正面に向けておくこと。左膝が外側に逃げるとやはり外旋の効果が減少する。
左のかかとを右手で押さえておくと、左膝を90度に維持しやすい。
痛みを感じるまで行うと、かえって筋肉が緊張して柔軟性は向上しない。痛みを感じる手前程度を維持することが重要。
いつも伝えていることではありますが、スポーツのパフォーマンス向上は、単純に筋肉、筋力がすべてモノを言うワケではなく、その柔軟性がとても大切な要素になります。スポーツを続けていて伸び悩みを感じている方は、ぜひ今までのアーカイブも参考に、各部位の柔軟性を高めてみてください。
股関節外旋の柔軟性
股関節外旋の柔軟性に影響を与える筋肉
股関節が外旋しにくいということは、逆の動き、つまり内旋させるための筋肉が硬いということを意味します。内旋とは太ももを内側にねじる動きのこと、要するに内股の姿勢にすることです。
内旋筋群=股関節を内旋側に引っ張る筋肉が硬いと、股関節が外旋しにくくなってしまうのですが、この内旋させるための筋肉というものは単独では存在せず、正に多くの筋が少しずつ内旋の力を出し合って行っています。
直接内旋だけを行うのではないのですが、股関節内旋の力を発揮する筋肉は以下の通りです。
恥骨筋
薄筋
大腿筋膜張筋
小臀筋
中臀筋
半腱様筋
半膜様筋
上記の筋肉は基本的には、股関節を前後左右に動かす筋肉になります。スポーツの場面で股関節を前後左右に動かしている時には、これらの筋群は常に短縮を繰り返しています。
そして、スポーツで動かした後に放置しておくと、これらの筋群が股関節を内旋方向に引っ張ったままの状態にするため、外旋の柔軟性が失われてしまうのです。つまり、日常的にスポーツをする人ほど、股関節の外旋が硬くなりやすいと言えるので、注意が必要です。
測定の結果が思わしくなかった方は、日頃から外旋ストレッチをしっかりと行い、柔軟性を高めておきましょう。
股関節外旋の柔軟性
股関節外旋の動きが硬いと何がいけないのか
股関節外旋とは、簡単に言えば「つま先を外側に向ける」という動き、別の言い方をすると「太ももの正面を外側に向ける」という動きのことです。
日常動作で言えば、「あぐらをかく動作」がそれに当たります。スポーツで言えば「相撲の四股を踏む動作」の時の股関節の動きをイメージすると分かりやすいと思いますが、その他にも、バスケットボールのディフェンス、バレーボールのレシーブ、野球の内野手の守備など、ほとんどのスポーツで股関節の外旋動作が必要とされます。
その際、股関節がより外旋されている方が股関節の動きの自由度が高く、結果的にスポーツパフォーマンスが向上するので、スポーツプレイヤーには股関節外旋の柔軟性が必要とされるのです。バスケットボールを例に、具体的に見てみましょう。
例)バスケットボールのディフェンス
股関節が外旋できると膝を大きく横に開くことができます。すると骨盤を立てやすくなって、上半身を起こしやすくなり、腰を落とした時の重心位置が身体の中心にきやすくなります。重心が身体の中心にあると前後左右どちらに重心移動することも容易になるので、反応スピードが上がるため、ディフェンスのレベルが向上します。
逆に股関節が外旋できないと膝が外に開かず、結果として腰を落とした時に骨盤が前傾してしまい、重心がかなり前方に傾いてしまいます。後方へのフェイントをかけられたら一発で抜かれてしまうでしょう。
股関節の内旋
改善エクササイズ
インターナルニープレス
床に座り、膝を90度に曲げて内旋側に倒す。
反対足の外くるぶしを膝に乗せて、その重みで膝を床に向けて押す。
お尻が床からできるだけ浮かないように注意しながら30秒ほどこの姿勢をキープする。
同様に反対側も行う。
ポイント
動作中は膝を90度に曲げた状態を重視する。膝が曲がりすぎると内旋レベルが低くなり、効果的でない。
お尻が浮かないように注意する。
余裕がある場合は、くるぶしでなく更に足を深く組むと強くストレッチされる。
前回と今回でわかる通り、股関節の外旋と内旋は強い相関関係にあって、どちらか一方ではなく、互いの柔軟性を高めることが、スポーツパフォーマンスにおいては非常に重要になります。特に男性は、内またに苦手意識を持つ方も多いと思いますが、身体能力の高いイチロー選手も、試合の開始前や日々の練習で、入念なストレッチを繰り返しているのです。みなさんもぜひ、地道にストレッチを続けてみてください。
股関節の内旋
股関節内旋の柔軟性に影響を与える筋肉股関節が内旋しにくいということは、逆の動き、つまり外旋させるための筋肉が硬いということになります。外旋とは太ももを外側にひねる動きであり、要するにガニ股の姿勢にすることです。
外旋筋群、つまり股関節を外旋側に引っ張る筋肉が硬いと、股関節が内旋しにくくなってしまうのです。
股関節を外旋させる筋は「深層外旋六筋」といいますが、それは文字通り、以下の6個の筋肉の総称になります。
梨状筋
上双子筋
下双子筋
外閉鎖筋
内閉鎖筋
大腿方形筋人は下半身で力を発揮する時、特に地面をしっかりと踏みしめて蹴るような動作の時には、股関節が外旋している方が大きな力が出せます。
したがって、地面を強く蹴るような動作をする時には基本的にはこの深層外旋六筋が強く働いて股関節を外旋位に保とうとします。また、地面をしっかりと踏んで腰を回転させようとする時にもこの筋群はよく働きます。
スポーツで深層外旋六筋を動かした後に放置しておくと、これらの筋群が股関節を外旋方向に引っ張ったままの状態にするため、内旋の柔軟性が失われてしまうのです。
つまり日常的にスポーツをする人ほど、股関節の内旋が硬くなりやすいといえるので、注意が必要です。
日頃から内旋ストレッチをしっかりと行い、柔軟性を高めておきましょう。
股関節の内旋
股関節内旋の動きが硬いと何がいけないのかそれでは股関節内旋が硬い場合は、どのような問題が生じるのでしょうか。
先に上げたゴルフのスイングのフィニッシュを例にとって説明しましょう。例)ゴルフのスイングのフィニッシュ
右利きの人がスイングする場合、アドレスの段階では左足のつま先は体の正面すなわち、打ちたい方向に対して右に90度向いている状態になります。
そこからクラブを振り上げてスイングするわけですが、スイングが完了するまでつま先の向きは変わらないことが適切なフォームとされています。
ところが、スイングのフィニッシュでは骨盤が左に回転し、骨盤は打球の方向に向くことになります。したがって、スイングのフィニッシュでは骨盤が左に回転するのですが、結果としては左のつま先が右に内旋したのと同じ形になります。
この時もしも左足の内旋の柔軟性が低いと、骨盤が左に回転すると共に左のつま先も引っ張られてグルっと左に回転してしまい、軸の回転にブレが出ることになります。この軸のブレが原因で、打球の軌道にもブレが生じるというメカニズムになるのです。野球のピッチャーも同様です。
投球時に前に踏み込んだ足の内旋の柔軟性が低いと、骨盤を左に回転させて前足に乗り切った時に前足のつま先が外に向いてしまい、キャッチャー方向に球の力が伝わらないということになってしまうのです。
股関節の内旋
股関節内旋とは
前回は股関節外旋について解説しましたが、今回はそれと相関関係にある股関節内旋について見ていきましょう。
股関節内旋とは、簡単に言えば「つま先を内側に向ける」という動き、別の言い方をすると「太ももの正面を内側に向ける」動きのことです。
日常動作で言えば、いわゆる「内また」、スポーツでいえば「ゴルフのスイングのフィニッシュの時の前足」の股関節の動きがそれに当たります。ヨガの「鳩のポーズ」の後ろ足や、「割り座」も股関節内旋の動きになりますが、特に男性は「割り座」に苦手意識を持つ方も多いのではないでしょうか。これは骨盤の形状の男女差も若干関係しています。
内旋といえば、イチロー選手が打席で構えている時、極端な内旋位(内また)なのは、スポーツ業界では有名な話です。
もちろんイチロー選手が内またなのには理由があります。
なぜならバッターにとってピッチャーに対する後ろ足の股関節が大きく内旋できているほど、すなわちつま先が大きく内側にひねられているほど、そこから強く腰を回転させて強いスイングができるからです。