膝痛
【変形性膝関節症の進行】
変形性膝関節症を初期、中期、後期に分け、痛みの強さ、関節の変形、O脚の程度、膝に出る症状を表にしました。膝に痛みのある人は進行を知る手がかりにしてください。
初期
痛みの強さ
通常の生活ができるが、歩き出そうとすると、少し痛みがある。ただし、痛みはすぐに消える。
関節の変形
関節軟骨が少しずつ減少し、軟骨に亀裂が入る。
O脚の程度
膝と膝の間が少しあく程度。
膝に出る症状
・立ち上がり、階段の上り下りのときに膝が重い。
・朝起きたときに膝がこわばる。
中期
痛みの強さ
自分の身の回りのことは何とかできるが、痛みが強い、または痛みが続く。 痛くて正座ができない。
関節の変形
関節軟骨がすり減って、骨と骨の間が狭くなる。
O脚の程度
O脚になり、立ったときに膝が外側に向く。
膝に出る症状
・膝がまっすぐに伸びない。
・膝に腫れがあり、水がたまる。
後期
痛みの強さ
自分の身の回りのことがほとんどできない。非常に強い痛みで普通に歩けない状態。
関節の変形
関節軟骨のほとんどが消滅して、骨と骨とがぶつかる。
O脚の程度
O脚が進行し、膝全体が節くれだったようになる。
膝に出る症状
・膝関節がグラグラし、膝全体が大きくなる。
膝痛予防1:正しい歩き方を習慣づける
正しい歩き方をするだけで、膝痛予防に大切な大臀筋と内転筋が鍛えられます。 最近は若い人たちでも歩き方が原因で大臀筋が低下して、体を支えられず普通に座ることもできない人が増えています。
正しい歩き方とは前に脚をだしたときに膝が伸びていること。膝を曲げたまま歩いていると、ある一定の部分だけに負荷がかかり、膝の皿(膝蓋骨)が不安定になって膝痛を起こします。
反対に、悪い歩き方とは、歩幅が狭く、膝を曲げた歩き方です。時々、ショーウィンドーなどを見て、自分の歩き方をチェックしてみましょう。
正しい歩き方/腕は自然に振る/背筋を伸ばす/膝を伸ばす/かかとから着地/母趾でしっかり蹴りだす
膝痛
膝痛をほおっておくと、歩けなくなる!?「立ち上がるときに痛い」「階段の下りや歩き出しのときに痛い」という膝痛のほとんどは「変形性膝関節症」です。膝の内側の軟骨がすり減って、骨同士が接触しやすくなることにより、炎症を起こしたり、骨の位置がズレたりします。
中高年の膝痛の9割以上が、この変形性膝関節症だといわれています。また、変形性膝関節症は、男性より女性に多いのが特徴です。 その理由は、
●もともと女性は男性より筋肉量が少ない
●加齢とともに基礎代謝が低下して太りやすくなるため、関節にかかる負荷が大きくなる
●閉経とともにホルモンの分泌が減少し、骨が弱くなるなどがあげられ、進行すると、激しい膝の痛みで歩けなくなり、関節の変形につながります。
痛みを感じないときから、膝痛予防をすることが肝心です。
膝痛
膝痛はどうして起こるのでしょうか?
膝痛というのは膝関節の痛みです。この小さな関節に体重の負荷がかかりますが、つるつるしている軟骨が摩擦をやわらげたり、靭帯や筋肉のサポートで衝撃を和らげています。
しかし、加齢による骨の新陳代謝の低下や軟骨へのストレスで膝痛が起きてきます。軟骨へのストレスとは冷え、肥満、過去のけが、O脚やX脚、運動や仕事による膝への負担、筋力の低下などです。とくに脚の内側の筋肉が弱くなってくると、膝関節が不安定になり、膝痛の原因になります。
膝の解剖図/大腿四頭筋/膝蓋骨/滑液/軟骨/靭帯
「軟骨」が骨の両端を覆い、骨同士がぶつからないようにクッションのような役目をしている。
腰痛
「アメリカの脳生理学の権威であるバニア・アプカリアン教授の最新の研究では、慢性腰痛患者は脳のDLPFC(背外前頭前野)などの部位で、体積の減少が起きていることを突き止めました。DLPFCには痛み情報を受け取った神経回路の興奮を鎮める働きがあります。
また私どもの研究では、慢性腰痛患者は脳の側坐核の機能が低下傾向にあることもわかっています。側坐核は放出されたドーパミンの刺激により、脳内モルヒネの分泌を促し、痛みをコントロールする働きを担っています」(前出・菊地氏)
痛みに対する不安や恐怖がDLPFCや側坐核の機能を低下させ、慢性腰痛を生み出しているというのだ。原因が脳にある腰痛はどう治療すればいいのか。
現在、世界中で注目されているのが認知行動療法だ。痛みの原因である恐怖やストレスを減少させる心理療法で、日本でも2012年、日本整形外科学会と日本腰痛学会がまとめた「腰痛診療ガイドライン」に「有効な治療法」として掲載された。
そのなかでも、福島県立医科大学で行なわれている「リエゾン診療」という認知行動療法が話題となっている。整形外科医のほかに精神科医や臨床心理士、薬剤師やソーシャルワーカーなどが1つのチームになって診療にあたる。
「認知とは物事の捉え方や考え方のことをいいますが、慢性腰痛の患者さんには共通した考え方のクセがあります。“怖くて腰を動かせない”、“痛み止めを飲まないと痛みは引かない”といったネガティブで極端な思考です。
この考え方の歪みが、痛みに過剰反応する体質にがっている。認知の歪みを正しく矯正するには、心理的な問題の専門家も含めたチーム医療で対処するのが望ましい」(同前)
治療のベースとなるのが、患者に日々、腰痛に対してどう考え・どう行動しているかを日記につけてもらう日記療法だ。
本人が自身の腰痛を客観視することで、次第に考え方の歪みやクセに自ら気付き、痛みに対する過剰反応が抑えられるという。感じている腰の痛みが、実は“脳の錯覚”であることを自覚させる──これまでにない画期的な治療法だ。
腰痛
腰痛を治したければ「脳の錯覚」を自覚せよ 最新診療
腰が痛いのは脳の錯覚?
厚生労働省の調査によれば、現在、日本では2800万人もの人が腰痛に悩まされている。そのうち85%は原因がわからず、長期にわたって痛みと付き合うことを余儀なくされている。だが、医療の発達が、そうした状況を過去のものにしてくれるかもしれない。最新の腰痛治療に迫った──。
都内在住の内山隆史氏(仮名・59歳)は2年前の早朝、布団から起き上がろうとした際、突然激しいぎっくり腰に見舞われた。
「2、3時間は寝返りも打てず、同じ姿勢のまま布団の中で横たわっているだけ……妻の手を借りて近くの整形外科を訪れ、痛み止めの注射を打ってもらって初めて人心地がついた」
この日を境に内山氏は“腰痛持ち”となった。内山氏の腰痛は、病院でX線写真やMRI(核磁気共鳴画像法)などの精密検査を受けても、特別な異常は認められなかった。それでも痛みが続くため、「痛み止め薬の服用が欠かせない」と内山氏は話す。
ぎっくり腰などの急性腰痛は本来、「発症から4週間未満」で痛みは引くとされる。一方、3か月以上も続く慢性腰痛は原因が特定できない「非特異的腰痛」といわれ、有効な治療法もない「難治性疾患」の代表格とされてきた。
だが、近年、慢性腰痛のメカニズム解明が急速に進みつつある。脊椎・脊髄外科が専門で、腰痛治療をライフワークとする福島県立医科大学理事長の菊地臣一氏の解説だ。
「慢性腰痛とは、痛みの原因となる損傷や異常はすでに治っているのに、痛みだけが残っている状態を指します。なぜ、そんなことが起こるのか? 実は慢性腰痛を訴える患者の多くが、腰ではなく、脳に機能障害を起こしている可能性が明らかになってきたのです」
これは痛みのメカニズムとも密接に関係する。
ケガをした時に「痛い!」と感じるのは、脳に「組織が損傷した」という情報が送られるためである。“痛み情報”が脳に伝わると、ドーパミンが放出され、脳内モルヒネやノルアドレナリンといった痛みを抑える神経伝達物質が生産される。慢性腰痛患者の多くは、この「鎮痛システム」が機能低下しているケースが多いという。
緊張型頭痛
このような症状の人は緊張型頭痛の可能性があるんです。
・首や肩がこりやすい・ギリギリと頭をしめつけられるような痛み・日頃あまり運動をしていない・ぎゅーっと締め付けられるような感じ・コンピュータや机などに向かうことが多い・頭がバンバンに張ったような感じ・こんつめ仕事が多い・ダラダラと頭痛が続く(ほぼ毎日)・目が疲れやすい、何もしていないのに疲れる・軽い運動、入浴、などで頭痛が楽に・肩こりや首の筋のこりと頭痛が一緒に・後頭部を指圧すると楽になる・後頭部から首筋にかけて両側がズキズキ・休養、睡眠で楽になる
肩凝りと頭痛は、関係あるか?
頭痛をおこす病気は沢山ありますが、肩こりとともに、後頭部から首スジにかけて締めつけられるような圧迫感と痛みがあり、朝よりも午後から夕方にかけて、症状がひどくなるようならば、筋緊張性頭痛(キンキンチョウセイズツウ)かもしれません。原因は同じ姿勢を続けたままの長時間のコンピュータ作業などで、後頭部から首、肩の筋肉の緊張(収縮)が続き、血流が悪くなって「こり」を生じ、頭痛を誘発するものです。身体的ストレス加え、精神的なストレスも症状を悪化させます。
対策は首まわりのストレッチ、いわゆる肩こり体操が有効です。具体的には肩をすくめたり、力を抜いたりをくりかえすこと。肩をグルグルまわすようにほぐすこと。指を組んで腕全体を前に伸ばしたり、上方向にのびをするように伸ばしたりすること。などです。首の付け根の保温も大事です。ドラッグストアで売っているレンジでチンする肩かけ枕も良いと思います。
首に負担のかかる無理な姿勢を続けることや、目を酷使することをできるだけ避け、睡眠や休養を十分とるようにするなど、生活習慣を改善することも大切でしょう。
偏頭痛は生活の工夫で防げる
光や音、においにも注意
光や音、におい、気圧などの環境の変化には脳が過剰反応しやすく、頭痛が起こるきっかけになりやすいもの。まぶしい光は頭痛発作を誘発します。コンサート会場や映画館、太陽光線の強い夏の浜辺などは危険スポットです。また、カラオケボックスなど大きな音が鳴り響く空間は、脳を刺激して頭痛を誘発する可能性が。食堂フロアや喫煙スペースなど頭痛を起こすにおいがする場所を通る時は、マスクで防御するのも有効です。また、エレベーターに乗ると気圧の変化で頭痛が起こることも。山登りや展望台にも注意しましょう。
偏頭痛
乗り物に乗る時は位置に注意
乗り物は特有のにおいや振動、気圧の変化で脳を刺激するほか、高速で流れる車窓の風景や日差しなども頭痛の引き金になります。座席の位置や車内環境を改善すれば予防につながります。
高速バスならエンジンの振動が伝わる後部座席や、タイヤの真上の座席は衝撃を受けやすいので避けましょう。新幹線は進行方向に向かって右の窓側は、新幹線がすれ違う時に急激な気圧の変化を受けやすいため、通路側に座ると
偏頭痛
片頭痛は生活の工夫で防げる
片頭痛は日常生活のふとしたきっかけで誘発されますが、片頭痛が起こりやすい条件は人によって違います。自分が片頭痛になりやすい条件を知って、条件が重なる時はできるだけその状況を避けるようにすることで、片頭痛はある程度防ぐことができます。下記を参考に実践してみましょう。それでも慢性的な頭痛がラクにならない場合は、一度頭痛外来や脳神経外科を受診してみることをおすすめします。
イタリアンより和食を選ぶ
片頭痛は、脳の血管が広がって、神経が刺激されることで起こります。そのため血管を拡張・収縮させたりする物質を含む食品は避けましょう。血管を拡張・収縮させるポリフェノールやチラミンは、オリーブオイル、チーズ、赤ワイン、ハム・サラミなどイタリア料理には多く含まれ、和食には少ない傾向があります。ります。