トイレで目が覚める… 「夜間多尿」改善ポイントは?
【問題】夜、寝ているときにトイレに行きたくなり目が覚めてしまう「夜間頻尿」。その主な原因の1つに「夜間多尿」という病態がありますが、夜間多尿の説明として間違っているのは以下のうちどれでしょう?
(1)夜間にトイレに起きる回数が2回以上になると、夜間多尿
(2)1日の尿量のうち、夜間に出る尿量の割合が増える
(3)夜間多尿の改善には、足のむくみ改善の運動が大切
尿酸値が高くても「痛風」になる人は少数派だった?
尿酸値が7.0mg/dLを超えると高尿酸血症
高尿酸血症でも、必ずしも痛風になるわけではない
ところが、高尿酸血症になっても全員が痛風になるとは限りません。高尿酸血症患者のうち、痛風発作を起こす人は一般に1割程度などともいわれます。そう、発作を起こさない人(無症候性高尿酸血症)の方が多数派なのです。中には10mg/dLを超えても発症しない人もいます。
研究報告や人種によって発症頻度に違いが見られますが、久留さんは「8.0mg/dLを超えると、5年間で3割程度の人が痛風を発生すると考えてください」と話します。
実際、台湾でのコホート研究では7.0~7.9mg/dLで5年以内に痛風発作を起こす人は10.8%、8.0~8.9mg/dLで27.7%、9.0mg/dL以上で61.1%となっています(J Rheumatol. 2000;27:1501-1505.)。
尿酸値が高くても「痛風」になる人は少数派だった?
尿酸値が7.0mg/dLを超えると痛風リスクが着実に高まる
この尿酸の血中濃度が「尿酸値」です。血液中の尿酸値が7.0mg/dLを超えると「高尿酸血症」という生活習慣病とされます。
40代後半の男性の健診結果例
この男性はここ数年、高尿酸血症(尿酸値が7.0mg/dL以上)が続いている。
尿酸値が7.0mg/dLを超えると、尿酸が結晶化して関節に沈着するようになります。「尿酸の生理的溶解度は6.4mg/dLですが、尿酸結合性たんぱくが存在するため、7.0mg/dLまでは過飽和状態にならずに血液中に存在可能です。しかし、7.0mg/dLを超えると、血液中に溶けきれなくなり、結晶化して関節に沈着するようになります」
この結晶が何かのはずみではがれると炎症が起きて、強烈な痛みを感じます。これが「痛風発作」と呼ばれるものです。痛風は、体温の低いひざから下、足の指やかかとなどに起こることが多く、個人による症状の違いがあるとはいえ、2日や3日は激痛のあまり歩くこともままならなくなることもあります。
尿酸値は高くなればなるほど、着実に痛風のリスクは高まっていきます。「尿酸値が7.0mg/dLを超え、8.0mg/dL、9.0mg/dLと上がっていくと、着実に痛風のリスクが高まります」
尿酸値が高くても「痛風」になる人は少数派だった?
答えと解説
正解は、(2)3割です。
「風が吹いても痛い」ともいわれる「痛風」は、誰もが避けたい病気の代表格でしょう。その原因が尿酸であることは広く知られていますが、尿酸値が高くても何の自覚症状がないうえに、全員が痛風になるわけではないため、放置している人が多いのも現状です。
そもそも尿酸とは、プリン環という2環構造に3個の酸素が結合した窒素化合物で、その多くが尿中に排出されるため尿酸と呼ばれます。
尿酸の構造
尿酸は、プリン環という2環構造に3個の酸素が結合した窒素化合物。人間では尿酸はプリン体の最終代謝産物だ。
尿酸が「プリン体」と呼ぶ物質からできることはよく知られています。プリン体はプリン環を持つ物質の総称で、細胞の中に必ず含まれています。細胞の中には細胞核があり、核酸(DNA、RNA)が含まれていますが、これらはプリン環を有するプリン体です。
「多くの哺乳類は尿酸を分解できるため、尿酸がほとんどありません。しかし、ヒトを含む霊長類は尿酸を分解できないため、尿酸がプリン体の最終代謝産物になります」
尿酸値が高くても「痛風」になる人は少数派だった?
【問題】健診結果で異常値の男性も多い「尿酸値」。7.0mg/dLを超えると高尿酸血症と呼ばれ、「痛風」が起きやすくなります。さらに数値が高いほど痛風リスクが高まります。しかし、尿酸値が高いからといって、全員が痛風になるわけではありません。では、8.0mg/dLを超えると、5年間でどのくらいの割合で痛風が発生するのでしょうか。
(1)1割
(2)3割
(3)5割
(4)8割
ワカメなどの海藻 よく食べる人は心筋梗塞リスク低く
虚血性心疾患のリスクが男性で24%、女性で44%低下
男性では、海藻をほとんど食べない人を参照とすると、ほぼ毎日食べる人の虚血性心疾患のリスクは24%低くなっていました。一方で、海藻摂取量と脳卒中のリスクの間には、統計学的に有意な関係は見られませんでした。また、虚血性心疾患と脳卒中を合わせて、海藻摂取との関係を調べたところ、統計学的有意差は示せませんでしたが、リスクは12%低下する傾向が見られました。
女性についても同様に分析したところ、ほぼ毎日食べる人の虚血性心疾患のリスクは、ほとんど食べない人に比べ44%低いことが分かりました。一方で、海藻摂取量と脳卒中のリスクの間には有意な関係は見られませんでした。虚血性心疾患と脳卒中を合わせると、リスクは11%低下する傾向が見られましたが、統計学的有意差は認められませんでした。
以上のように、海藻の摂取量は、心筋梗塞などの虚血性心疾患の発症リスクと逆相関の関係を示しました。研究者たちは、「海藻を摂取する人は、健康に良い食事を心がけている可能性があるため、野菜や果物、大豆、魚、緑茶などの摂取量も考慮して分析したが、結果は一貫していた」と述べています。
ワカメなどの海藻 よく食べる人は心筋梗塞リスク低く
それらの人々を約20年間追跡し、脳卒中と虚血性心疾患の発症の有無を確認し、男性と女性を分けて、海藻摂取量との関係を調べました。分析においては、結果に影響を及ぼす可能性のあるさまざまな要因(居住地域、年齢、体格、余暇時間の運動習慣、喫煙習慣、飲酒習慣、高血圧、糖尿病、高コレステロール血症、総エネルギー摂取量、野菜、果物、赤身肉、加工肉、魚、大豆製品、緑茶、食塩の摂取量)について慎重に考慮しました。
8万6113人を149万3232人-年[注3]追跡したところ、4777人が脳卒中を発症し、1204人が虚血性心疾患を発症していました。