尿酸値が高くても「痛風」になる人は少数派だった?
答えと解説
正解は、(2)3割です。
「風が吹いても痛い」ともいわれる「痛風」は、誰もが避けたい病気の代表格でしょう。その原因が尿酸であることは広く知られていますが、尿酸値が高くても何の自覚症状がないうえに、全員が痛風になるわけではないため、放置している人が多いのも現状です。
そもそも尿酸とは、プリン環という2環構造に3個の酸素が結合した窒素化合物で、その多くが尿中に排出されるため尿酸と呼ばれます。
尿酸の構造
尿酸は、プリン環という2環構造に3個の酸素が結合した窒素化合物。人間では尿酸はプリン体の最終代謝産物だ。
尿酸が「プリン体」と呼ぶ物質からできることはよく知られています。プリン体はプリン環を持つ物質の総称で、細胞の中に必ず含まれています。細胞の中には細胞核があり、核酸(DNA、RNA)が含まれていますが、これらはプリン環を有するプリン体です。
「多くの哺乳類は尿酸を分解できるため、尿酸がほとんどありません。しかし、ヒトを含む霊長類は尿酸を分解できないため、尿酸がプリン体の最終代謝産物になります」