ワカメなどの海藻 よく食べる人は心筋梗塞リスク低く
日本の中年男女を対象とする研究で、ワカメや昆布、海苔などの海藻をほぼ毎日食べる人は、ほとんど食べない人に比べ、心筋梗塞などの虚血性心疾患を発症するリスクが低いことが分かりました。特に女性では、リスクが44%低くなっていました。
海藻は、ミネラルやビタミン、水溶性食物繊維、フラボノイドなどを豊富に含んでいます。これまでに、海藻に含まれるカロテノイド、ペプチド、繊維が、総コレステロール値、血糖値、血圧に好ましい影響を与えるという報告がありました。また、日本人において、食物繊維の摂取量が心血管疾患(脳卒中や虚血性心疾患)のリスクと逆相関することも示されていました。しかし、海藻の摂取量と心血管疾患リスクの関係については、質の高い検討は行われていませんでした。
そこで筑波大学の村井詩子氏らは、日本人を対象として、海藻の摂取量と脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血)または虚血性心疾患(心筋梗塞、心臓突然死)[注1]を発症するリスクの関係を調べることにしました。