腰痛5
「筋肉ロック」を解除する4つのステップ
まず、筋肉をグリグリと押して、硬くなった筋肉を探します。
「痛い」、「痛気持ち良い」、「気持ち良い」、「くすぐったい」、「何も感じない」という場所は筋肉がロックしています。
このとき、筋繊維の走る方向が分かれば、それを直角に切るような形で触ると、上記の感覚はより分かりやすくなります。
次にロックした筋肉が緩む姿勢を見つけます。違和感のある場所を押しながら姿勢を変えていき、違和感が消えたら、それが筋肉のロックが解除される姿勢です。押しているところの筋肉をたるませるイメージで身体を動かすと見つけやすいです。
次に、緩めている筋肉に力が入らないようにリラックスした状態で2の姿勢を90秒間キープします。
90秒経ったら、ゆっくり元の姿勢に戻します。戻し始めは特にゆっくり動かすのがポイントです。急に戻すのではなく、手を添えるなどして、緩めた筋肉に力が入らないように元の姿勢に戻します。
腰痛4
筋肉ロック」を解除するには硬くなった筋肉が、本来の柔らかさを取り戻すためにはどうしたら良いでしょうか。例えばマッサージのように、揉みほぐすのはどうでしょうか。
マッサージには老廃物を流すという効果があり、一時的に筋肉のこりが楽になった感覚が得られますが、硬くなった筋肉が元の状態に戻ることはありません。
むしろ、筋肉は「伸ばされる」と察知して、さらに縮んでしまう可能性もあります。逆に、筋肉が「もう縮まなくて良い」と認識すれば、本来の柔らかさを取り戻すことができます。
そのためには筋肉を伸ばすのではなく、たるませてあげる必要があります。簡単にイメージしやすい例を挙げます。
例えば、ももの裏の筋肉を触って見てください。膝を伸ばすと、筋肉も一緒に伸ばされる感覚が分かると思います。
反対に、膝を曲げるとどうでしょう。
それまで伸ばされていた筋肉がたるんで、柔らかくなったことに気づくはずです。緩めたい筋肉の端と端を近づけてあげるだけで筋肉は緩むのです。筋肉は「自分を守る」ために縮もうとしています。まずは縮んだ状態(たるんだ状態)を作ってあげて、「これ以上守る必要はないんだよ」と言うことを教えてあげれば、自然に元の柔らかさに戻るのです。
腰痛3
筋肉がロックするメカニズム
筋肉は、急激に引っ張られるなど、無理な力が加わったり、椅子に座りっぱなしなど、持続的に負担がかかると、損傷から守る為に反射的に収縮します。いわゆる伸張反射と呼ばれるもので、「縮んで守れ」という信号を出してシートベルトのようにロックする機能が備わっています。
一言で表すと、筋肉が硬くなるのは、「筋肉を守る仕組み」と言うことになります。
この人間が持つ防御反応をもう少し詳しく見て行きましょう。
筋肉の中には、筋紡錘と呼ばれる、筋肉の伸縮度を感知するセンサーがあります。
このセンサーには、筋肉を保護する機能が備わっています。
例えば、誰かに急に腕を取られ、引っ張られたとします。筋紡錘は、このように過剰に筋肉が伸ばされた状況をいち早く察知し、この情報を脊髄に送ります。脊髄から筋肉に「縮んで守れ!」という信号を送り、筋肉は瞬間的に縮むことで、断裂などの損傷から身を守っているのです。
脳まで信号を送って判断すると時間がかかってしまうので、このような緊急の場合は、筋紡錘の判断だけで筋肉を縮めます。
これが伸張反射(脊髄反射)です。
この時、筋肉への負荷が強く、また急激なものであればあるほど、筋肉が収縮したままで戻らなくなります。
また負荷が長時間に渡ってかかる場合も、同様に筋肉が硬くなったままになります。
筋肉がロックしやすいかどうかは、様々な条件によって変化します。今までの経験から、ストレスや睡眠、栄養状態などの条件が悪いと、筋肉は硬くなりやすいです。
また、ロックしている筋肉が増えると、他の正常な筋繊維への負担が増え、正常な筋肉も巻き込んでロックは進行します。
筋肉がロックすることによって、どうして腰痛などの痛みが発生するのかはこちらをご確認ください。
腰痛2
腰痛は肩○○と一緒
一般的に腰痛の原因として、
骨が歪んでいるから、神経が圧迫されて痛い
筋力が衰えることで身体のバランスが崩れ痛みが出る
などが言われています。
しかし、骨や神経自体が痛みを感じることはなく、椎間板ヘルニアでよく言われる「神経が圧迫されて痛い」ということも根拠がありません。
詳しい説明は別記事でご紹介しますが、結論だけを言ってしまいますと、腰痛の原因は神経の圧迫や筋力の衰えが原因ではありません。
それでは、骨や神経、筋力低下が原因ではないとしたら、腰痛の原因は一体何なのでしょうか。
あなたは肩こりや首こりを経験したことはありますか?
肩こりや首こりがひどくなると、じんじん痛み出したり、特定の姿勢を取るのが辛くなってしまいますよね。実はそれと同じことが腰でも起きているのです。
腰痛というのは腰こりのことなのです。
それでは、肩こりや首こりはどうして起きるのでしょうか。これは恐らく想像しやすいと思います。
肩こりや首こりの原因が骨や神経、筋力低下からくると思っている人はほとんどいないはずです。ほぼ全ての方が筋肉のこりが原因と答えるのではないでしょうか。
つまり、私たちが「筋肉のロック」と言っているものは「筋肉のこり」のことでもあるのです。
ちなみに筋拘縮や筋硬症も「筋肉ロック」です。
腰痛
腰痛の原因は骨ではなく筋肉だった!腰痛のメカニズムを詳しく解説
「筋肉のロック」という言葉を初めて聞かれたのではないでしょうか。
これは私たちの造語で、車のシートベルトが急に伸ばされた時に「カチン!」とロックするのと同じように、筋肉も急激な負荷などがかかると「カチン!」と硬くなって伸びなくなることから、「筋肉ロック」と呼ぶようになりました。
腰痛の原因は骨ではない?
私たちをを悩ませる腰痛。厚生労働省による「国民生活基礎調査」(平成29年)という国民の健康状態を調査した結果によると、病気やケガなどの自覚症状がある人のうち、最も多い症状は、男性の1位腰痛、2位肩こり。女性の1位肩こり、2位腰痛です。
椎間板ヘルニア、脊椎すべり症のような症状に悩まされている方も多いと思いますが、このようにレントゲンやMRIによって診断可能な症状は、腰痛全体の15%程度と言われています。
日本整形外科学会と日本腰痛学会が2012年にまとめた「腰痛の診断指針」によると、原因が明らかではない非特異的腰痛が全体の85%を占めると書かれています。
つまり、ほとんどの腰痛がレントゲンやMRIで確認できる骨ではなく、別のものが原因になっているということなのです。
肩こり3
コツ5.ガチガチの肩や首を入浴で温めほぐす!
肩や首の筋肉が緊張して血行が滞っている場合、夜はシャワーで済ませず、できるだけ湯船につかりませんか。温熱作用により血めぐりがよくなるので、血液中に滞留していた痛みや疲労のもとを流し去ることができます。
お風呂に入ると、体に水圧がかかるので、長時間の座り仕事で足のむくみが気になっている人にも効果的です。お湯の温度は熱すぎない38~40℃くらいがおすすめ。10分以上つかってじっくりと温まりましょう。
肩こり2
コツ4.バスタオル枕や簡単ストレッチで「ストレートネック」対策
長時間のデスクワークなどで、前のめりの姿勢を続けると、ゆるやかなカーブを描いていた首の骨(頸椎)が前方へまっすぐ伸びた「ストレートネック」になる場合があります。
自然なカーブを描いていた首の骨が、前屈みや猫背の姿勢が原因で伸びてしまうのがストレートネック。立ったときに、首より頭が前に出た状態になる
自然なカーブを描いていた首の骨が、前屈みや猫背の姿勢が原因で伸びてしまうのがストレートネック。立ったときに、首より頭が前に出た状態になる
首の骨のカーブには、首や肩の疲れを防ぐ働きがあるので、ストレートネックになると、首や肩の筋肉に大きな負担がかかります。これを簡単に予防できるのが、バスタオルを丸めた首枕。寝るときに首の下に置くと、本来の首の骨のカーブに近づくことができます。
休憩時間には、体を動かしてこり固まった筋肉をほぐすのが一番ですが、作業に追われる人はなかなかそうもいかないもの。そこで、椅子に座ったままできるストレッチをご紹介します。どちらの動作も息をゆっくり吐きながら行うのがポイントです。一つの動作を20秒くらい、3セット以上繰り返すとよいでしょう。
肩こり
コツ3.疲れた目を温めると首や肩のこりがやわらぐことも
パソコン作業による身体の疲れや不快感は、目の疲れ(眼精疲労)と直結していることが多いと指摘されています。それを示すように、仕事でパソコンなどを使う作業をしている人のうち、身体的な疲労や症状を感じている人の90%以上が「目の疲れ・痛み」を感じているという調査結果があります(*1)。
「目が疲れて見えにくいから前かがみの姿勢になって首や肩がこる」「長時間の不自然な姿勢が首や目などに疲れを及ぼしている」のどちらのケースも考えられますが、目を温めて気持ちがよいと感じたら、疲れ目が首や肩のこりを悪化させている可能性があります。
その場合は、蒸しタオルなどで目を温めましょう。目のピント調節力の改善やリラックスにもつながります。蒸しタオルを使うときはやけどに注意してください。
立ち仕事の腰のだるさを休憩時間にストレッチで解消
バックヤードに行ったときや休憩時間に簡単にできる、背中のゆがんだアーチを正して腰のだるさをやわらげる方法をご紹介します。
注意したいのが、ハイヒールではなく底が平らなフラットシューズやスニーカーを履くか、素足で行うこと。足を壁に寄せていく際、あやつり人形のように上からつり上げられる感覚を意識するのもポイントです。
<背中のカーブを正すストレッチ>
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(1)壁から10~20cm離れて立ち、肩とお尻を壁につけ、お腹に力を入れて30秒ほど静止する。足元を見ず、視線は前方へ向ける
(2)次に、上半身の姿勢をキープしたままで、片足ずつ壁の方に寄せていき、両足のかかとを壁につけた状態にして30秒ほど静止する。(1)と(2)を1セットとし、1日数回を目安に実行するとよい
※運動やストレッチの効果には個人差があります。無理をせず、伸ばしている部分が「気持ちいい」と感じる程度を目安に行ってください。
立ち仕事の腰痛を軽くするセルフケアの5つのコツ
知っておきたい!立ち仕事の腰痛を軽くするセルフケアの5つのコツ
「長時間の立ち仕事で腰が痛い。しゃがんだり荷物を持ったりするのもツラい」。そんな不調の対策や予防法をご紹介します。自分に合ったセルフケアを上手に取り入れて、健康で快適な毎日を送りましょう。
コツ1.立ち仕事の基本の姿勢はこれ!可能なら片足を台に乗せておくと◎
腰痛を防ぐために、立ち仕事の正しい姿勢を覚えましょう。壁に背中をつけて立ったとき、後頭部、肩甲骨、仙骨(お尻)、かかとの4カ所が壁に当たっているのが、正しい姿勢の目安。横から見ると、背骨(脊椎)がきれいなS字を描いている状態になります。
このとき、腰の後ろと壁の間に手が入る程度の隙間ができているかを意識します。隙間が大きすぎると「出っ尻(でっちり)」、隙間が小さすぎると「猫背」の姿勢になるので、注意してください。
<立ち仕事の基本の姿勢1>
後頭部、肩甲骨、仙骨(お尻)、かかとが壁につき、腰の後ろに手が入るくらいの隙間ができているのが、立ち仕事の正しい姿勢
カウンターなどで下半身を隠せる職場なら、左右の足を交互に台に乗せて姿勢に変化をつけると、腰への負担を軽減できます。腰の痛みに左右差がある場合は、痛みのある方の足を長く台に乗せておきましょう。背すじを伸ばし、下腹に力を入れ、あごを引き気味にするのもコツです。