腰痛3
筋肉がロックするメカニズム
筋肉は、急激に引っ張られるなど、無理な力が加わったり、椅子に座りっぱなしなど、持続的に負担がかかると、損傷から守る為に反射的に収縮します。いわゆる伸張反射と呼ばれるもので、「縮んで守れ」という信号を出してシートベルトのようにロックする機能が備わっています。
一言で表すと、筋肉が硬くなるのは、「筋肉を守る仕組み」と言うことになります。
この人間が持つ防御反応をもう少し詳しく見て行きましょう。
筋肉の中には、筋紡錘と呼ばれる、筋肉の伸縮度を感知するセンサーがあります。
このセンサーには、筋肉を保護する機能が備わっています。
例えば、誰かに急に腕を取られ、引っ張られたとします。筋紡錘は、このように過剰に筋肉が伸ばされた状況をいち早く察知し、この情報を脊髄に送ります。脊髄から筋肉に「縮んで守れ!」という信号を送り、筋肉は瞬間的に縮むことで、断裂などの損傷から身を守っているのです。
脳まで信号を送って判断すると時間がかかってしまうので、このような緊急の場合は、筋紡錘の判断だけで筋肉を縮めます。
これが伸張反射(脊髄反射)です。
この時、筋肉への負荷が強く、また急激なものであればあるほど、筋肉が収縮したままで戻らなくなります。
また負荷が長時間に渡ってかかる場合も、同様に筋肉が硬くなったままになります。
筋肉がロックしやすいかどうかは、様々な条件によって変化します。今までの経験から、ストレスや睡眠、栄養状態などの条件が悪いと、筋肉は硬くなりやすいです。
また、ロックしている筋肉が増えると、他の正常な筋繊維への負担が増え、正常な筋肉も巻き込んでロックは進行します。
筋肉がロックすることによって、どうして腰痛などの痛みが発生するのかはこちらをご確認ください。