関節力をアップする運動
歩くために必要な筋肉を鍛える運動片方のひざを立て、伸ばした方の脚のつま先を上に向けたまま30cm程度上げ、5秒間とめて、ゆっくりおろす。
股関節痛
関節力をアップする運動 家庭でも簡単にできるセルフケアで、痛みの症状を緩和できると言われています。正しいやり方をおぼえて、無理をせずに行うことが重要です。 歩くのに必要な筋肉を鍛えるトレーニング ここでは、歩くために必要な筋肉を鍛える代表的なトレーニングをご紹介します。
また、手術を受ける方にとっては、手術前からこのトレーニングをしておくことで、手術後のリハビリテーションがスムーズに行えます(運動は理学療法士の指導に従って行ってください)。
動画で見る股関節トレーニングムービーコンテンツあり
おしりの筋肉や太ももの筋肉(大腿四頭筋=だいたいしとうきん)などを強化することで、歩行時の股関節への負担を軽減します。
歩くために必要な筋肉を鍛える運動
歩くために必要な筋肉を鍛える運動ひざの下にタオルやクッションを入れる。つま先を上に向けたまま、タオルを押しつぶすように力を入れる。
5秒間とめて、ゆるめる。
歩くために必要な筋肉を鍛える運動おしりをギュッと引き締めて5秒間とめて、ゆるめる。息を止めないこと。
歩くために必要な筋肉を鍛える運動片方のひざを立て、伸ばした方の脚のつま先を上に向けたまま30cm程度上げ、5秒間とめて、ゆっくりおろす。
歩くために必要な筋肉を鍛える運動横向きで、上の脚を伸ばしたままゆっくりと上げ、ゆっくりおろす。
歩くために必要な筋肉を鍛える運動腰が反らない高さまで片脚をゆっくり上げ、ゆっくりおろす。
10回~20回を1セットとして1日2~3度行いましょう。
股関節が痛む場合は無理に行わないようにしましょう。
ストレス
物質的に豊かな日本で、なぜストレスに悩む人が増えているのか?
物質的に豊かな日本で増えるストレス
高度経済成長期を経て、日本は今、家庭に洗濯機やテレビ、エアコンが当たり前にある時代です。しかし「物質的」に豊かになったといえる日本でも「うつ」など精神を患う人が絶えず、自殺者も年間約2万人を超えています。何不自由なく生活できる時代なのに、どうして心を病んでしまう人が絶えないのでしょうか? それは物質的に恵まれていることが心の安定や喜びにつながっているとは言えず、むしろそれにともなうさまざまな要素がストレスの原因となっている可能性が高いからだと言えます。
仕組みを知ればストレスはこわくない
ストレスは悪者と思われがちですが、実は私たちの成長に必要な生体反応なのです。もちろん過度なストレスは私たちに重大なダメージを与えます。まず、ストレスの原因に遭遇すると脳や内分泌器官が反応します。それにより、交感神経優位となり、循環や呼吸機能をパワーアップさせます。その後、適度なリラクゼーションなどのコーピングを行う、これを繰り返すことで、ストレス耐性が成長していくわけです。ただ、休まず仕事を続けたり、思いもよらない出来事に遭遇した場合は、過度なストレス状態になってしまい、うつ病や急性ストレス障がいなどに苛まれてしまうのです。
心の不調を感じたら恐れずに受診しよう
もし自分の心のコンディションがよくないと気づいたとしても、周囲の目などがあり、病院を受診する一歩をなかなか踏み出せないものです。ようやく受診したら、すでに症状が重く、回復に時間を必要とするケースもあります。また、「そんなはずはない」と認めたくないがゆえに診察が遅くなる場合も多くあります。気分がすぐれない、ネガティブなことばかり思い浮かんでしまうと思ったら、気軽に精神保健センターに相談したり、心療内科などに行って、カウンセリングしてもらうことが、心を健康に保つ方法なのです。
人体の防御システムは、すごい
人体の防御システムはすごい
かぜの理解を進めるために、人体についての知識をもう少し詳しく書く。
人間の体は、24時間・365日、常に外敵の脅威にさらされている。ウイルス、細菌、気温、湿度、日光、食物に含まれる毒性のある物質……これらの“敵”を、完全にゼロにすることは絶対にできない。
ゼロどころか、私たちは常に、数百万、数千万の「敵になるかもしれないもの」に囲まれて暮らしている。でも案ずることはない。
生まれてこの方ずっとそうなのだ。あなた方はすでに、この過酷な環境をものともせずに、生きて暮らしている。これくらいの敵に取り囲まれている状態が「普通」なのである。
「世界はウイルスや細菌で満ちあふれている」
世界はそもそも、ウイルスや細菌で満ちあふれている。それがデフォルト。
必要以上に「除菌」を気にする必要はない。大事なのは、普通じゃない量(もしくは、種類)のウイルスや細菌に出会わないように気を付けること。そして、自分の体が敵を排除するシステムがきちんと働いていること。
人間の体は、生まれてからずっと、敵を排除して味方だけを取り込むシステムを発達させている。
たとえば鼻毛だ。空気中のホコリやチリ、さらにそこに含まれるウイルスや細菌をからめとって外に押し出す働きをもつ。きっとあなたも聞いたことがあるだろう。でも人体に敵が入ってくるのを防御する手段は鼻毛だけではない。
そもそも皮膚という皮が強烈な防御力を発揮している。お風呂に入っても水が侵入しない時点でとんでもなく高性能なバリアであることがわかるだろう。自然界に存在する、金属以外の多くは基本的に水が浸みるのだから、皮膚がいかにすごいかという話だ。
ほとんどの風邪は診察室で予測できる
ほとんどのかぜは診察室で予測ができる
こう書くと、なんだか現代医学もあてにならないなあ、と思うことだろう。でも、もう少し話を聞いてほしい。
実際には、ほとんどのかぜ(放っておけば治る軽度のウイルス感染症)は、診察室で「かぜでしょう」と予測が可能である。決定ではないのだが、かなり精度の高い予測ができる。その感覚は天気予報に近い。
人の体調にしても、天気予報にしても、今から1週間以内に起こることはわりと正しく予測できる。2週間後とか1カ月後の天気は当たらないことが多いが、これから3日間の予報が外れることはめったにない。
今日から3日間はたぶん雨が降るでしょう、と言われるのと、今日から3日くらい鼻水が続いて治るでしょう、と言われるのは、構造的にはかなりそっくりだと思う。どちらも基本的に当たる。
ただし、本当に雨が降り続いたか、本当にかぜだったか否かは、3日経ってみないとわからない。
このことを医者はよくわかっているから、降水確率が40パーセントくらいのときに念のため折りたたみ傘をカバンに入れてでかけるような気持ちで、患者に対して「かぜだと思いますが、悪化したらもう一度病院に来てください」と言う。
最も疑わしい確率にベットしておき、確率は低いがそれよりも一段悪い状況に備えておくのだ。
病気を見極めるには時間経過が必要不可欠
病気を見極めるには時間経過が必要不可欠
1はお手軽な判断基準だ。症状が複数の箇所に及ぶかどうか、というのは確認がしやすい。ただ、意外と医療者以外の人は知らない。
これに対し、2はなんだか手遅れ感がある。「黙って見ていて悪くなったらかぜではない」なんて、ひどい!
でもこれこそが医療の本質である。病気を見極めるには時間経過が命だ。そして、未来は決して100パーセント予測できるものではない。
時間をかけて見てみないとわからない部分が必ず存在する。
自力で治る(かぜ)自力で治せない(肺炎)イラスト=うてのての
かぜはまさに、「時間経過を加味しなければ診断できない病気」の代表である。原因となるウイルスが複数あるために、○○ウイルスが原因なら絶対かぜだ、といった定性的な一本道診断は不可能。
たんを採ろうが、血液を採ろうが、CTを撮ろうが、わからないときはわからない。診察室にいる瞬間だけの判断で「かぜである」と診察しきることは難しい。
軽症の間にかぜと肺炎を見分ける3つのポイント
軽症の間にかぜと肺炎を見分ける3つのポイント
「かぜ」と「肺炎」を見分けるにはどうすればいいのか。病理医の市原真氏は「かぜではなく肺炎の場合は、症状が強く、そのレベルは経験のないものになる。そうした場合は医療機関を受診するべきだ」という――。
かぜは自力で勝てる感染症
かぜは、「わりと短い期間で、人間が自力で勝てる感染症」のことをさす。
一方で肺炎とは、「人間が勝つのに苦労する、あるいはときには負けてしまうこともあるため、医療が慎重に手助けしたほうがいい呼吸器系の感染症」をさす。
本質的には、「放っておいても治るものがかぜ」。これが全てといっていい。
医療者はひっくり返るかもしれない。なんだその雑な定義は、と。でも診断をうける患者側はこの定義で覚えておいてかまわない。
典型的なかぜは、「鼻水、鼻づまり、ノドの痛み、だるさなど、複数の場所に複数の、軽度の症状が出てしばらく続いたあとに、特になにもせずとも治る」。
ここにはふたつのポイントがある。(1複数の場所に軽い症状が出ていること、2時間経過と共に勝手に治ったということ。
1は治る前にある程度判断がつくが、2のほうは治るまでは判断できない、つまり時間経過を追って様子をみないとわからない判断基準であることに注意して欲しい。
たとえば、1をひっくり返してみよう。鼻水はないがノドだけがやけに痛い、あるいは鼻水も出ないしノドも痛くないが強いせきだけが出る場合(症状の場所が一箇所だけだが強い場合)は、実は「かぜっぽくない」のである。
例えば、ガンコなせきだけを症状とする場合、医者は(かぜにしては変だな、肺炎かもな……)と思って診療にあたる。
次に、2もひっくり返してみよう。何もしないで放置していたところ、熱が下がらず、せきが治まらず、全身のだるさがどんどん悪化した場合、つまりだんだん悪くなった場合は、「かぜっぽくない」。特に、せきと発熱が続くときには肺炎かもしれない。
長引く腰痛の原因は脳
福島県立医科大学附属病院では、腰痛の心理社会的要因の有無を確かめるため、診断には画像検査だけでなく、心理テストも併用。心理社会的要因が関わっている腰痛と考えられるケースでは、整形外科と精神科が連携した「認知行動療法」も取り入れている。
認知行動療法とは、例えば、気持ちを前向きにさせたり、趣味などの好きなことに関心を向けさせたりして、痛みとの向き合い方を変える心理療法だ。さらに理学療法士による運動療法を積極的に行う。つまり、多職種の医療スタッフが関わる集学的治療を行っている。その結果、「非器質的」とされた腰痛でも、ほとんどの症例で何らかの改善が見られるという。
整形外科と精神科が連携し、3週間治療
ただし、腰痛に対する集学的治療は、残念ながら、実施している医療機関が全国でも限られている。今のところ、保険適用になっていないのが大きな原因だ。
「当院で集学的治療を行う場合は、3週間ほどの入院が必要です。ほかの腰痛の入院治療と同じくらいの医療費(自己負担が3割の場合、21万円が目安)で行っています。
実際には、多くの検査や治療に係る費用、そして、多職種のスタッフが関わることから、医療機関のコストの負担が大きいので、普及していません。早期の保険適用が望まれますね」と、二階堂さんは力説した。