病気を見極めるには時間経過が必要不可欠
病気を見極めるには時間経過が必要不可欠
1はお手軽な判断基準だ。症状が複数の箇所に及ぶかどうか、というのは確認がしやすい。ただ、意外と医療者以外の人は知らない。
これに対し、2はなんだか手遅れ感がある。「黙って見ていて悪くなったらかぜではない」なんて、ひどい!
でもこれこそが医療の本質である。病気を見極めるには時間経過が命だ。そして、未来は決して100パーセント予測できるものではない。
時間をかけて見てみないとわからない部分が必ず存在する。
自力で治る(かぜ)自力で治せない(肺炎)イラスト=うてのての
かぜはまさに、「時間経過を加味しなければ診断できない病気」の代表である。原因となるウイルスが複数あるために、○○ウイルスが原因なら絶対かぜだ、といった定性的な一本道診断は不可能。
たんを採ろうが、血液を採ろうが、CTを撮ろうが、わからないときはわからない。診察室にいる瞬間だけの判断で「かぜである」と診察しきることは難しい。