腰痛と睡眠3
腰痛になる「寝返りがうてない状態」になる、負の連鎖の正体は?
人間には、意志に関係なく機能する器官の働きを調節する神経「自律神経」があり、交感神経と副交感神経に分けられます。
主に、昼間活発に仕事や運動、緊張などするときは、交換神経が活発になっており、ゆっくりリラックスしたり、身体を休めたりするときは副交感神経が活発になっているのが正常な状態です。
交感神経と副交感神経
レム睡眠とノンレム睡眠が正しい周期で交互に訪れる状態になるには、副交感神経が活発になっている必要があります。交換神経が活発なままだと深い眠りに入れない状態になっているのです。
つまり、寝返りが少なく、寝起き腰痛になりやすいあなたは以下のような悪循環に陥っている可能性があります。
腰痛と睡眠2
どんな時に寝返りするの?
寝返りをすれば良いからと言っても、寝ている状態で意識的に寝返りをうてる人はいませんよね。では、人は睡眠中、どのような状態の時に寝返りしているのでしょう?
睡眠には、レム睡眠とノンレム睡眠があることは、知っておられる方も多いでしょう。簡単に説明すると、レム睡眠は脳の一部は起きているが、身体を休めている浅い眠りの状態。ノンレム睡眠は、脳が休んでいる深い眠りの状態です。
このレム睡眠とノンレム睡眠は約90分周期で繰り返され、睡眠の約75%がノンレム睡眠。約25%がレム睡眠です。この状態が、睡眠中5~6回繰り返されます。
さて、寝返りをうつのは、レム睡眠とノンレム睡眠、どちらのときなのでしょう。
実は、ノンレム睡眠の時に寝返りをうっているのです。つまり、浅い眠りの時ではなく、深い眠りの時に寝返りしていることになります。
腰痛と睡眠
腰痛と寝返りの関係
寝返りの回数が少ないと腰痛になると言われています。これはどういうことなのでしょうか。
まずは、腰痛と寝返りの関係を見ていきましょう。
なんで寝返りが少ないと腰痛になるの?
寝返りが少ないということは寝ている間、長時間、1箇所に体重がかかり続けている状態になります。寝返りが多い人の場合、定期的に体重を支える身体の位置が変わることで、寝返りの少ない人と比較すると、身体への負担が軽減されています。
また、寝返りをうたずに同じ体勢でいると、腰の筋肉が固くなり、腰の筋肉が凝った状態になり、腰痛になる原因になります。
自律神経3
自律神経の乱れによる不調が現れやすいタイミング
自律神経が乱れている場合、体の不調が出やすいタイミングがありますので、症状が出る前に意識しておきたいところ。ここでは、不調が現れがちな2つのタイミングを見てみましょう。
ストレスが限界に達したとき
現代女性の場合、自律神経が乱れる原因として、職場における人間関係や家庭内での悩み、将来についての不安などの精神的なストレスのほか、過労による身体的なストレスが挙げられます。ストレスを受けていても、最初のうちやエネルギーがあるうちは症状が現れにくいのですが、やがてエネルギー不足に陥り、ストレスが限界に達してしまうと、体がSOSのサインとして症状を引き起こすといわれています。
月経前
月経の1週間ほど前にあたる「黄体期」になると、女性はイライラやうつうつとした状態になるPMS(月経前症候群)の症状が現れやすくなります。女性ホルモンに指令を送る脳下垂体は、自律神経をコントロールする視床下部のすぐ下にあるため、自律神経がホルモンの変化によって影響を受け、自律神経症状を引き起こしやすくなってしまうといわれているのです。月経前は特に、ストレスを溜め込まないように気を付けたいですね。
自律神経2
自律神経の乱れによって引き起こされやすい疾患
自律神経の乱れは、自律神経失調症以外の疾患を引き起こすこともあります。ここでは、代表的な3つの疾患についてご紹介します。
●神経性胃炎
ストレスや過労が原因となる胃炎が、神経性胃炎です。ストレスや不規則な生活習慣によって自律神経が乱れると、胃酸が過剰に分泌されてしまい、喉の詰まった感じや胸やけ、胃痛、胃もたれといった神経性胃炎の症状が出てしまいます。
●メニエール病
メニエール病もまた、ストレスなどが原因となって引き起こされる疾患です。内耳のリンパ液に異常が生じることで、激しいめまいや、片耳だけの耳鳴り、難聴の3つの症状が同時に引き起こされます。強い吐き気や嘔吐に悩まされる方が多く、放置すると耳鳴りと難聴が進行してしまうため、気を付けたい疾患です。
●過敏性腸症候群
腸のぜん動運動の異常によって腹痛を起こし、慢性的な下痢や便秘などの症状が出る疾患が過敏性腸症候群です。下痢と便秘が交互に起こるケースもあります。また、何週間も下痢が続いた後、一時的に治まったかと思えばまた再発した…という症状を繰り返してしまうことも。検査をしても異常が見つかりにくいという特徴もあります。
自律神経
自律神経が乱れるとどうなる?
自律神経が乱れることで、私たちの体にはさまざまな不調が出てきます。具体的にどのような症状、疾患が現れるのかを見ていきましょう。
自律神経の乱れによる諸症状
自律神経が乱れることによる体調の悪化は、身体機能の調節や制御が利きづらくなることで引き起こされます。その症状が悪化すると自律神経失調症となり、症状が繰り返し出現したり改善したりする状態に。症状は人によって異なり、個人差があるのも特徴です。
代表的な症状としては、次のようなものが挙げられます。いくつかの症状が同時に現れたり、ある症状が治っても別の症状が出たりするケースもあります。
●疲労感
体が疲れやすい、朝起きることができない
●頭痛
頭がずきずきする、頭が重い、頭がふらつく
●体温の異常
慢性的な微熱、低体温など
●睡眠異常
不眠、日中の眠気
●耳・喉・口の症状
耳鳴り、耳が詰まった感じがする、喉の異物感、口が渇く、口内が痛いなど
●胸部の異常
動悸、息切れ、胸の痛み、胸やけ、圧迫感、うまく息を吸い込めないなど
●吐き気・胃腸の異常
吐き気、腹部膨満、便秘、下痢、腹にガスが溜まる
●排尿の症状
頻尿、残尿感、排尿しにくい感じがある
●手足の異常
手足のしびれ、脱力感、手足の冷え、ほてり
●筋肉の凝り・関節の痛み
首や肩の凝り、関節の痛みなど
●皮膚の異常
皮膚や粘膜のかゆみ
ストレートネック6
タオルを使った簡単ストレッチ
首の骨の一番上と頭蓋骨との境目エリアの詰まりをほぐすストレッチエクササイズ。フェイスタオルの両端を持ち、タオルの中心部がちょうど鼻先の真裏にくるようにします。タオルを持つ両手を斜め上に引き上げるようにしながら首の位置を動かさないように鼻先だけうなずくように動かします。首ではなく頭蓋骨を動かすといったイメージでタオルの当たっている部分が頚椎と頭蓋骨の境目を引き離すようにしていきます。心地よいと感じるところまででOKです。
いかがでしたか?
ぜひ、デスクワークやゲーム・スマホ操作の合間にストレートネック予防のストレッチを試してみてくださいね。
それでもつらい方には漢方薬という方法もあります。ストレートネックを直接改善するわけではありませんが、寝ちがえ・肩こりには「独活葛根湯(どっかつかっこんとう)」という漢方薬がおすすめです。
ストレートネック5
回旋ストレッチ
目線を水平にしたまま、首だけ横向きに動かします。その時に肩から下の胴体は正面を向いたまま、鼻先を自分の真横に持っていこうと動かします。向き癖のある人はどちらかやりにくい方向があるかもしれませんね。自分の中心軸を動かさないように、首をかしげないようにしましょう。
ストレートネック4
こまめな1分間ストレッチで
首肩周りの滞りを解放する
それでは早速、肩こり・首こりにも効果的な、ストレートネック予防のストレッチを紹介しましょう。いずれも1分間以内でできるので、こまめにやってみてくださいね。
側屈ストレッチ
首を横にねかせる側屈の動きは、首の前側と後ろ側の筋肉を同時に働かせることができるのでおすすめです。頭の重みを利用して、ゆっくりと呼吸を止めないように右へ左へと傾けてみましょう。その時に後頭部を後ろに下げた正しい姿勢で。目線は正面を向き、アゴを引きながら行うことが大事です。首の細かい筋肉がストレッチされますよ。
ストレートネック3
痛みやツラさだけじゃない?
首のこりがおでこのシワになる
椅子に座る時間が長いと、自然と背中が丸くなることが多いでしょう。筋肉同士は筋膜という薄い膜で包まれるようにつながっているため、背中や首周りの筋肉と一続きでつながっている頭皮とおでこの筋肉は姿勢の影響を受けてしまいます。首や肩が凝って硬くなり、緊張することで血流まで滞り、痛みが生じてなめらかな動きができなくなります。首とつながっている頭皮やおでこも筋膜を通して硬くなり血流の滞りを受けていると、目をぱっちりあけようとして硬くなったおでこを無理やり動かしシワをうみだしている・・・なんて残念なことになるかもしれません!正しい姿勢維持と簡単なストレッチで巡りを促して生き生きとしなやかな体を取り戻しましょう。