実は危険な口呼吸
子どもの口呼吸のリスク子どものころから口呼吸が当たり前になってしまっていると、さまざまな心配ごとが出てきます。
起きているときに口呼吸が癖になっていると、睡眠中にも口呼吸をしがちになります。空気が乾燥する冬の時期には、睡眠中の口呼吸によって咽頭内が乾燥し、朝起きてからのどの痛みを訴える子どもが増え、病院を受診することが多いといいます。こういった症状の場合は、普段の呼吸を鼻呼吸に戻すだけで、再び通院する必要のないケースもあるようです。普段行っている呼吸が、口呼吸と鼻呼吸のどちらがいいか、明らかでしょう。口呼吸の場合、歯列や咬合が正常でなくなることがあります。口呼吸で口を開けている時間が長くなるために、口輪筋による前歯の舌側への作用が弱くなり、歯がくちびる側へ傾斜するようになります。これは乳歯だけでなく、永久歯でも起こります※1。
また、口呼吸をしていると咀嚼機能が低下します。そのため嚥下障害や消化障害も引き起こしかねません。また、咀嚼しているときにくちびるが開いているため、音を立てて食事をするというマナー上の問題もあります※2。給食中にクチャクチャ音を立てて食べていると、同級生からの視線がどんなものか、親でなくても心配になってしまいます。口呼吸が当たり前になってしまうと、常にくちびるが開き気味になってしまいます。すると、周囲の人から集中力が欠けているように見られたり、やる気がなさそうな印象を持たれてしまうという危険性もあります。
子どものころから口呼吸が習慣化してしまうと、必要性のない病院通いをしなければならない場合があります。また、学校生活にも悪影響を与えます。さまざまな弊害から子どもを守るため、いち早く鼻呼吸の習慣を取り戻させてあげましょう。