寒暖差疲労
「自律神経は、脳から視床下部に中枢があり、首や脊髄を通り、全身へ指令を出します。人間の姿勢は、土踏まずにしっかりと体重が乗り、耳たぶ、肩、腰、膝、踝が横から見た時に一直線で、背骨がS字のラインを描いているのが理想的です。パソコンやスマートフォンの長時間利用により、首は前へ出やすくなり、男性は猫背、女性は反り腰になりやすい。そうした骨格の歪みが自律神経が通っている首や脊髄を圧迫し、寒暖差疲労を引き起こすベースになっています。私は頭痛やめまい、しびれ等を主に診る神経内科を専門としています。頭痛は片頭痛と緊張性頭痛の2種類にわけられますが、患者さんを診ていると、どちらも骨格の歪み、すなわち自律神経の乱れがベースになっている。首こりや肩こりにしても同様です」
さらに寒暖差疲労で、エネルギーを多く消費すると冷え性になりやすいという。夏場になるとアイスコーヒーやビールなど冷たい飲み物についつい手が伸びてしまう。冷え性はまず手足の冷え、次に内臓の冷え、そして体全体の冷えとの順に進み、自律神経の働きを乱す。