4-7-8呼吸法
ガチガチに固まった筋肉をやわらげる! 4-7-8呼吸法
関節可動域の改善を目指してリハビリを行いたくても、体の痛みや、慣れない入院生活のストレスが原因で、患者さんの筋肉はガチガチでうまく動かない……。そんなときは、交感神経が影響しているのかもしれません。ストレス下にある患者さんに対して、単純なストレッチやリラクセーションのみで、症状の改善を期待するのは難しいもの。緊張状態が緩和できるよう、副交感神経を優位にする呼吸法を取り入れてみましょう。呼吸法とは私たちの身体には、内臓を動かしたり、血液を循環させたりといった体内の機能を調節してくれる「自律神経」があります。自律神経には、交感神経と副交感神経の2つがあり、交感神経は体の各器官を活性化し、緊張状態へと導く働きを持ち、副交感神経は逆にリラックスした弛緩(しかん)状態へと促す働きを持っています。本来であれば常にバランスを保ちながら調節されるものですが、ストレス下にあると交感神経が優位な状態が続いてしまいます。
この自律神経を意識的に調整する方法としておすすめなのが「呼吸法」です。自律神経は息を吸うときに交感神経が、吐くときは副交感神経が活発に働きます。プレッシャーのかかる場面で、ゆっくりと息を吐くだけで落ち着きやすいのは、呼気の刺激によって副交感神経が優位となり、リラックスした状態に導いてくれるからです。呼吸法には目的に合わせてさまざまな種類がありますが、代表的な腹式呼吸法と4-7-8呼吸法をご紹介します。