肩関節痛
五十肩の治療法
五十肩は自然に治るともいわれますが、初期に適切な治療をしないと、症状を長引かせたり、悪化させることにもなります。五十肩には、いろいろな治療法がありますが、基本は運動療法です。症状によりこれに温熱療法や薬を用いて治療していきます。
運動療法
運動療法のダンベル体操は、最も知られている運動の1つ。肩があまり動かず、痛みがある人でもできます。ダンベルの変わりにアイロンを使っても結構です。重さはキロを目安にして下さい。肩の状態がよくなってきたら、壁押し運動を加えます。この運動は肩と肘の関節を柔軟にし、血行促進効果もあります。壁を利用して、腕を上げていく運動も効果的。運動を続けていくうちに、だんだん高く上げられるようになり、運動を続ける励みになります。
温熱療法
患部を温め、血行をよくすることで痛みを和らげるというのが温熱療法です。病院では、ホットパックや超音波、超短波を使った機器で肩を温めます。家庭では、蒸しタオルや温湿布、お風呂に入ったりするのもよいでしょう。スカーフやストールを肩に掛け、冷やさないように工夫しましょう。
湿布薬の使い方
五十肩の急性期で痛みが激しい時は、炎症を抑え、熱感をとるために、冷湿布を使います。いつまでも冷やし続けると筋肉が硬くなってしまうので、痛みが軽くなったら、温湿布に切り替えます。血行をよくして、筋肉の緊張を和らげます。
温湿布は入浴後に貼ると効果的です。体が温まって、皮膚表面の毛穴が開き、薬の成分が浸透しやすくなっています。1日1~2回は貼り替えて下さい。温湿布を貼り続けると、皮膚がかぶれることがあります。その時、貼りっぱなしにせず、貼る位置を少しずつずらすと、あまりひどくならずにすみます。チクチクした感じやかゆみがあったら、すぐにはがします。温湿布に含まれているトウガラシの成分(カプサイシン)は刺激が強いので、皮膚の弱い人は気をつけましょう。