インナーマッスル
「体幹=インナーマッスル」は間違いですタイトルにある「体幹連動性」という言葉を見て「?」となった方もいることでしょう。「体幹」なら知っているけど、連動性ってどういうこと?と聞きたくなるかも知れません。
そもそも、すっかりおなじみになった体幹という言葉ですが、書籍や指導者によっても定義がまちまちで、曖昧に理解している方が多いようです。
特に、「体幹=インナーマッスル」と思っている方がいますが、それは間違いです。体幹という言葉が身体の内側をイメージさせるのかもしれませんが、体幹にはアウターマッスルも含まれるのです。体幹とは要するにウエスト周りのインナーマッスルとアウターマッスルを指します。
体幹のインナーマッスルは腰椎、つまり背骨を保護する役目があります。
このインナーマッスルが弱いと腰椎が安定しないので、腰を反らし過ぎてしまったり、逆に腰を丸め過ぎてしまったりして、腰痛を誘発する大きな原因になります。当然スポーツパフォーマンスも下がってしまいます。腰椎を保護する役目のインナーマッスルには以下の4つがあります。
横隔膜・・・胴体の内側を上から押さえつける
骨盤底筋・・胴体の内側を下から押さえつける
腹横筋・・・胴体の内側を前から押さえつける
多裂筋・・・胴体の内側を後ろから押さえつけるこれら4つが同時に機能すると、胴体の内側が1つのブロックのように固まって、それが柱となって腰椎を保護します。
一方、体幹に含まれるもうひとつの筋肉群アウターマッスルは、実際に身体を動かすという役割があります。体幹のアウターマッスルとは以下の筋肉のことを指します。
腹直筋・・・腰を丸める
内・外腹斜筋・・・腰を捻る、腰を横に折る
脊柱起立筋群・・・腰を反らすこれらのアウターマッスルによって身体が動く時に、インナーマッスルが機能していないと、腰椎に対して不適切な負担をかけてしまうことになります。
体幹トレーニングをする時には、インナーマッスルとアウターマッスルが協調して働くことを意識することが大切になります。