上半身のバランスを司る広背筋の重要性
広背筋は鍛えなくてもOK?
鍛え上げられた逆三角形の身体は、男が憧れる肉体の代名詞
なんていう言い回しを聞くことも、最近は少なくなった気がしますが、この逆三角形をつくる筋肉が、今回測定する広背筋、いわゆる背中の筋肉のことです。
人の筋は使った分だけ発達するので、非常に厳しいトレーニングをすればボディービルダーのような逆三角形の背中にもなるし、強度をコントロールすればアンジェリーナジョリーのようなスタイリッシュな背中にもなることができます。
しかし、現代の生活ではこの広背筋が使用される環境が少なく、全身の筋の中でも、特に広背筋の弱化が目立っていると言われています。要するにストンと真っ直ぐで、逆三角ではない背中です。
「まぁ、ファッション的にも細身のスーツが主流だし、背中が大きいと着られないブランドもあるくらいから問題ないんじゃないの~」と思うあなたは、ちょっと待って!
広背筋の機能低下は、姿勢の悪さの原因ともなっているのです。
広背筋の低下は猫背や肩こりの原因に
少し詳しく見てみましょう。
広背筋は腰椎と上腕骨を結ぶ筋のこと。肩関節の内転、すなわち肘を腰椎に引き寄せるような動きをさせる働きをする筋のことです。ジムの筋力マシンで言うと、ラットプルダウンで動かす部分と言えばわかりやすいでしょうか。(ラット(Lat)は、Latissimus dorsi musleの短縮形、日本語にすればまさに広背筋ということです)
広背筋の機能が低いと、腕を背骨側すなわち後方に引っ張る姿勢になりにくく、いわゆる猫背の姿勢になりがちに。また、広背筋の機能が低いと、腕が骨盤方向に引っ張られなくなるため、肩が上がりがちになり、いわゆる肩こり姿勢の原因にもなるそうです。