腰痛対策、体幹トレーニング
腰痛予防・改善と体幹トレーニング腰痛は、骨や関節に過度な負担がかかり、筋肉が疲労してしまうと、体のバランスがとれなくなり痛みが生じます。また、運動不足や老化現象で「背骨を支える筋肉」が衰えることも、腰痛の原因になってしまいます。もう少し詳しくみてみましょう。頭から骨盤の間には、首の骨(頸椎)、首の下の背骨(胸椎)、背骨の腰部分(腰椎)があり、合計24個の椎骨が積み上げられています。これら椎骨は椎間板というクッションによって連結し、筋肉やじん帯で補強されています。
(参考:小林敬和,山本利春「スタビライゼーション(ベースボールマガジン社)」)先に述べた「背骨を支える筋肉」とは、この辺りの筋肉のことです。背骨全体は若干のS字カーブとなっており、腰部分(腰椎)では、体の前に向かって曲がっています。背中の筋肉が張っていたり、腹筋が弱くなると、この曲がりが強くなり、腰痛が発生しやすくなります。事実、腰痛の7~8割は腰椎の4番目と5番目で起きています。5つの骨についているローカル筋が収縮すれば、5つの骨を1つの関節のようにしてくれるので、負担が均等に分散するのです。
(参考:金岡恒治「コーチングクリニック2017年10月号(ベースボールマガジン社)」)
腰椎
だからと言って、筋トレで腹筋を鍛えればいいというわけではありません。 なぜなら、腹筋は腹筋でも、背骨をサポートするためのメインの筋肉は、筋トレでは鍛えにくい筋肉だからです。さらに、詳しくみてみましょう。背骨を支えるのに大きな役割を果たしているのが、「ローカル筋」と呼ばれる筋肉です。ローカル筋は背骨に直接くっついている筋肉で、骨を支えるのに大きな役割を果たしています。このローカル筋が弱くなると、身体を安定させるために腰椎や骨盤に余計な負担がかかり、腰痛の原因になります。ローカル筋の中でも腰痛予防には「腹横筋(ふくおうきん)」「多裂筋(たれつきん)」を鍛えることが大切です。