関節痛3
こんな症状には注意したい
関節リウマチの患者は、女性が7~8割を占めています。理由については、女性ホルモンが関係していると考えられていますが、まだはっきりとは解明されていません。また年齢面でも、比較的若いころから発症する人が多く、30~50代の働き盛りに多くみられます。
症状には、次のような特徴があります。
原因不明の微熱や倦怠感(だるさ)が続く
初期には手や足の指にこわばりや腫れ、痛みを感じる人が多い
体重が減少することもある
進行すると貧血や腎臓障害などもみられる
これらのうち、朝起きたときなどに手足の指のこわばりや腫れなどから異常に気付く人が多いので、そうした症状にはとくに注意が必要です。鎮痛薬や湿布薬などで一時しのぎをしていると、関節の破壊が進み、悪化しかねません。変形性関節症などと区別し、適切な治療を受けるためにも、早めに関節リウマチの専門医を受診することが大切です(※4)。
治療面においては、症状を緩和する従来の薬(抗リウマチ薬)に加え、最近は関節の破壊を止め、炎症を抑える新しいタイプの薬も使用されるようになっています。
また、関節リウマチにはリハビリテーションが欠かせませんが、自己流で無理をすることは禁物です。治療の一環としてリウマチの患者さん向けに工夫されたリハビリの方法がありますので、病院の医師にご相談ください。
(※4)新しい治療薬の主流は遺伝子組み換え技術を応用した「生物学的製剤」で、日本では2003年から使用が始まっています。分子レベルで作用し、従来の薬では効かなかった患者の6割程度にも効果があるとされています。ただし、免疫機能を抑えるので、感染症などには気を付ける必要があります。 か