関節痛2
関節痛3 関節リウマチって、どんな病気?
変形性関節症と並ぶ、関節痛の2大原因のひとつが関節リウマチです。同じように関節痛を伴いますが、大きな違いがあります。それは原因が、自己免疫疾患だという点です。
免疫は、体内への細菌などの侵入を防ぐ大切な機能ですが、過剰に働くと私たち自身のからだの一部を攻撃してしまうことがあります(免疫異常)。免疫異常は、全身にさまざまな影響を及ぼしますが、そのうちの関節に起こる症状が関節リウマチです。
最新の研究では、関節部分に炎症が起こると、特殊な化学物質が放出され、それを目当てに集まってきたマクロファージなどの免疫細胞(※2)と化学物質との反応をきっかけに、次々と過剰な免疫反応が起こることがわかってきています(※3)。
進行すると関節の組織が破壊され、痛みや腫れがひどくなり、指が変形するなどして日常生活に支障をきたすこともあります。それだけに早期発見と専門医による治療がポイントとなります。
(※2)免疫細胞の中心は白血球で、マクロファージやリンパ球、顆粒球などから構成されています。ウイルスや細菌などの異物をとらえるほか、がん細胞などとも闘うことが知られています。
(※3)2005年7月、東京大学大学院医学系の松島綱治教授らのチームにより、炎症部分から放出される化学物質と免疫細胞の複雑な反応を促進するタンパク質「フロント」の発見が報告されています。