自律神経
自律神経を整える呼吸法3: 4-7-8呼吸法
最後にご紹介するのは、安倍晋三首相も実践しているという「4-7-8呼吸法」。ハーバード大出身の健康医学研究者アンドルー・ワイル氏が、20年ほど前に提唱したものです。安倍首相は、ワイル氏が来日した際に、直々にこの呼吸法を教わり、実践しはじめたのだとか。
まず口から完全に息を吐き切った後に鼻から4秒間、息を吸います。
そこから7秒間、息を止め、8秒間かけてゆっくりと口から息を吐き出しましょう。
これを最低、4回以上繰り返すと、心身ともにリラックスできるでしょう。
呼吸器疾患を中心に扱う打越メディカルクリニックの打越暁院長によると、4-7-8呼吸法は、息を長く吐くことができるのに加え、一定のリズム運動なので、心身の健康に非常に良いのだとか。ただ、はじめは7秒間も息を止めることは難しいので、秒数にこだわらず自分に合ったリズムを見つけるのがポイントだそうです。
また、呼吸リハビリテーションの専門家で、文京学院大学保健医療技術学部の柿崎藤泰教授によると、忙しい生活を送る現代人には呼吸が浅い人が多く、ストレスなどで交感神経が刺激を受けると、吐く息よりも吸う息の方が多くなるそう。その結果、長く息を吐くことができなくなり、体内に空気が溜まってしまうのだとか。これを残機量と呼び、増えすぎると苦しさを覚え、呼吸困難になる恐れすらあるそうです。