健康を気にする人の油の選び方
ココナッツオイルには、抗菌、抗ウイルス作用を持つラウリン酸が含まれています。しかも善玉菌は殺さないとされているため、腸内環境を良好に保つために有効だとされています。また、やせホルモンとも長寿ホルモンとも呼ばれる「アディポネクチン」の濃度を高める作用があるともいわれています。アディポネクチンは脂肪細胞を燃焼させたり、動脈硬化や糖尿病、脂質異常症といった生活習慣病の改善にも結びつく可能性があるといわれているホルモンです。
ちなみにココナッツオイルは、食用以外の面でも注目されています。ココナッツオイルは優れた保湿性を持っているため、スキンローションなどとしても活用されているのです。
このように万能と思われるココナッツオイルですが、エネルギー効率が高いために、例えば朝食で摂取しても、その効果を1日持続するのが困難な点も覚えておきましょう。1回の摂取は大さじ1杯程度までがいいとされていますが、油である限りカロリーは高いので、効果を持続させようと摂りすぎるのは禁物です。ちなみに、ケトン体の効果を1日中持続させるためには、毎食前に大さじ1杯摂ることが理想という説もあります。
ココナッツオイルは食用油のなかでは酸化には強いほうですが、開封後は1年以内に使い切るようにしましょう。冷蔵庫で保存した場合、温度によって凝固する場合がありますが、異物が混入していなければ品質に影響を与えることはほとんどないとされています。加熱にも強いのですが、例えばフライパンで使用して煙が上がるほど加熱した場合には、有害な副生成物を発生させるケースもあるといわれていますので、加熱のし過ぎには注意しましょう。