健康を気にする人の油の選び方
脂質の種類にも気をつけなければいけません。脂肪酸には大きく分けて「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」があります。飽和脂肪酸を多く含む食品の代表は肉の脂肪やバターです。そして不飽和脂肪酸は植物油や魚に含まれている油です。パーム油などには飽和脂肪酸が多く含まれていますが、それ以外の植物油の多くには、不飽和脂肪酸が豊富に含まれています。 この「飽和脂肪酸」に関しては特に、過剰に摂取すると脂質異常症や動脈硬化といった生活習慣病のリスクが増すといわれています。これに対して亜麻仁油やエゴマ油に多く含まれているα-リノレン酸は、脂質を正常化することなどによって、生活習慣病に対する効果が期待されているのです。
先に引用した「日本人の食事摂取基準」をもっと細かく見てみると、総エネルギーの中で、飽和脂肪酸は7%以下が目標量(男女とも。18歳以上)とされています。総脂質は20~30%とされています※ので、総脂質のなかでも飽和脂肪酸は4分の1~3分の1以下にとどめるのがいいとされているわけです。