健康を気にする人の油の選び方
健康を気にする人の油の選び方
ココナッツオイルや亜麻仁油、エゴマ油など、多くの油がまるで「スーパーフード」のようにとらえられ、注目を集めています。確かに気になる成分が多く含まれているため、健康志向の人が選んでいることが多いといわれています。では、どんな油をどんな場合に選んだらいいのでしょうか。
なぜ「亜麻仁油」「エゴマ油」が注目を集めている?
私たちにとって、昔からなじみのある油といえばサラダ油やごま油ですが、最近はスーパーマーケットでもほかに数多くの種類の油が販売されています。そのなかでも近年よく見かけるのが「亜麻仁油(あまにゆ)」や「エゴマ油」です。
亜麻仁油は、カナダや北海道などで栽培されている亜麻という植物の種子(仁)から搾り取られた油で、フラックスシードオイルとも呼ばれています。寒い時期には氷点下となる寒冷地でも、亜麻の種子は凍ることはありません。そのため、亜麻仁油はマイナス10度でも凝固しないといわれています。
亜麻仁油の特徴は、脂肪酸総量100g当たり、59.5gのα-リノレン酸が含まれていることです※。脂質は脂肪酸とグリセロールが結合したもの。脂質の主成分である脂肪酸には人間の体内では合成できない「必須脂肪酸」があり、それはリノール酸、α-リノレン酸、アラキドン酸の3つです。そのなかでもα-リノレン酸には、健康効果が期待されています。なぜかというと、αリノレン酸を摂取すると、その一部が体内でDHAやEPAに変化するからです。DHAやEPAは青背魚にも多く含まれているもので、血液中の中性脂肪を減らして血液をサラサラにしてくれ、高血圧や動脈硬化、心疾患や脳卒中などの予防にも効果のあることが認められています。また、アレルギーを抑えてくれることも知られています。