マタニティ手の痺れ
手根管症候群の診断方法
手根管症候群は、親指から薬指の中指側に限ったしびれなどが特徴ですが、受診する段階ではそこまで細かく症状を自覚していないことがほとんどです。
そのため、病院では問診だけでなくさまざまな検査を行って診断を確定する必要があります。
柏厚生総合病院では、手根管症候群の診断について以下のように説明しています。
問診や診察所見(誘発テスト)だけで診断がつくこともありますが、すべての典型的な所見を併せ持つことは少ないです。
従って、客観的に神経障害の程度を調べるためにも、電気生理学的な検査(神経伝導速度検査)は必要不可欠です。
手根管内の占拠性病変が疑われる場合、超音波検査(エコー)やMRI検査が必要になります。※3
■簡易検査(誘発テスト)
簡易検査の方法はいくつかありますが、ティネル徴候の有無を調べるテスト、ファーレン徴候の有無を調べるテストがあります。ティネル徴候を調べるテストでは、手首を診察用のハンマーの打腱器(だけんき)で軽くたたき、しびれや痛みの有無を確認します。
また、ファーレン徴候の有無を調べるテストでは、両手の甲を合わせ、胸の前まで持ち上げることで手のしびれが起こるかどうかを確認します。これらの簡易検査でしびれなどが出た場合、手根管症候群の疑いがあると診断されます。
■神経伝導速度検査
神経伝導速度検査は、手首に電気刺激を与えて手根管内の神経に電気が伝わる速度や反応を調べる検査です。神経の伝達速度に遅れがみられた場合は、手根管症候群と診断されます。
■MRI検査
手根管内の腫瘍による病変が疑われる場合はMRI検査を行います。また、頸椎の神経が手根管症候群の原因となっていることがあるため、症状の区別をするために頸椎のMRI検査をする場合があります。