マタニティ痺れ
妊娠中に起きやすい手のしびれや痛み。手根管症候群とは?
妊娠中に手のしびれや痛みを感じたことはありませんか?物を持つことがつらいなどの症状が続く場合は、手根管症候群(しゅこんかんしょうこうぐん)を発症しているかもしれません。
妊娠中は、女性ホルモンのバランスが乱れにより手根管内部がむくみやすくなるため、手の細い神経が圧迫されることで手根管症候群が起こります。
しびれや痛みがひどくなると日常生活に支障をきたすこともあるため、早めに病院を受診するとよいでしょう。
手根管症候群とは
手根管症候群とは、手首のつけ根にある「手根管」という細い管の中にある正中神経(せいちゅうしんけい)が圧迫されることによって手の痛みやしびれ、運動障害がおこる病気です。
日本整形外科学会では、手根管症候群が起こる原因を以下のように説明しています。
妊娠・出産期や更年期の女性に一番多いはっきりした原因もなく発症する特発性手根管症候群は、女性のホルモンの乱れによる滑膜性の腱鞘のむくみが原因と考えられています。※1
分かりやすく説明すると、妊娠・出産期は女性ホルモンの乱れにより手の関節を支えている腱鞘(けんしょう)部分にむくみが起こりやすく、圧迫に弱い手首の神経が平らに変形することで発症しやすくなるということです。
手首を使いすぎたときに起こる腱鞘炎や、ケガによるむくみなどでも、同様に正中神経が圧迫されて手根管症候群を引き起こします。