オキシトシン
オキシトシンというホルモンは知っていますか?
俗に「幸せホルモン」といい、体内の自律神経を整え、ストレスをなくし、免疫力をアップ。便秘や肩こりもなくなり、血圧を正常値にするといわれています。また、脳の疲れを取り、認知症の予防にもなる。さらに、人にやさしくなれることから、人間関係の改善にもつながるといいます。その優れものホルモンがちょっとした日常の心がけで、簡単に出せるようになるというから驚きです。
今回は、長年アメリカの大学でストレスを研究してきた医師・高橋徳氏が書いた『自律神経を整えてストレスをなくす オキシトシン健康法』(アスコム刊)という本の中から、幸せホルモン「オキシトシン」を出す方法を学んでいきましょう。
■ドーパミン、セロトニンの働きも高めるオキシトシン
ミシガン大学、デューク大学、ウィスコンシン医科大学などでストレスに関する研究をしてきた高橋徳医師。その研究の中で、ストレスが加わると、CRF(副腎皮膚刺激ホルモン放出ホルモン)が増え、そのCRFを抑えるには、オキシトシンという脳内物質を放出させることが有効だとわかったそうです。やる気を出させるドーパミン、心を安らかにするセロトニン、痛みを抑えるエンドルフィンの働きにもオキシトシンは関わっているとか。
また、オキシトシンは自律神経の働きもよくします。循環器・消化器・呼吸器などの活動をコントロールしている自律神経は、交感神経と副交感神経で成り立っていますが、両方がバランスが取れていなくてはいいパフォーマンスはできません。しかし、ストレス社会において交感神経が優位になりがちです。オキシトシンが分泌されると、副交感神経の働きを高めてくれるのです。