背中の痛み
「背中が痛い」から考えられる病気とは?
背中の痛みは、姿勢の悪さや肩こりによる血流の悪化だけでなく、病気によって引き起こされることもあります。
背中の痛みは危険なサイン
背中の痛みをともなう代表的な疾患は、以下の通りです。いつもと違う痛みを感じた時は、医師の判断を仰ぎましょう。
脊椎カリエス
結核菌が脊椎に感染し、骨や椎間板を破壊、壊死させてしまう病気です。結核の治療後、体内に残った菌が脊椎に感染した結核患者との接触などで発症します。高齢者や乳幼児など、免疫力の低い人が感染しやすいといわれています。
初期の状態では背中や腰を動かしたときに痛みを感じる程度ですが、症状が重くなると、夜間に強い痛みと微熱をともなうこともあります。進行すれば、下半身麻痺や排尿障害にまで発展する可能性もあります。
脊椎腫瘍、脊髄(せきずい)腫瘍
その名の通り、脊椎や脊髄に腫瘍ができてしまう病気です。時間とともに痛む場所が変わっていき、痛みも徐々に強くなっていくのが特徴。めまいやしびれもともなう場合は、この病気の疑いがあります。
腫瘍には良性と悪性がありますが、悪性腫瘍(がん)の場合はすぐに医療機関を受診する必要があります。特に身体を動かすときに首筋や背中が痛む、手先・足先がしびれる、筋力の低下などの症状が出たり、夜間になっても痛みが続いたりする場合は、すぐに医師の診察を受けましょう。
狭心症
動脈硬化などの影響で、体内をめぐる動脈が狭くなって血流が滞り、心臓の筋肉まで酸素や栄養が行き渡らなくなることで起こる心臓の病気です。前胸部や左腕、背中に数分~15分程度、痛みや圧迫感を感じます。深夜から明け方に発生することが多く、この時間帯に上記の症状が現れた場合は、循環器科で診察を受けましょう。