身体の柔軟性
大腿直筋が硬いとパフォーマンスが落ちるこのように、大腿直筋が硬いと骨盤が前傾してしまうので、スポーツの動作中も骨盤が前傾したまま=身体の重心が前にきたまま、行わざるを得なくなります。本来、重心は身体の中央にあるのが正しい位置なので、重心が前方にずれてしまうと、何をやるにしてもパフォーマンスが低下してしまいます。例えばマラソンランナーの場合、大腿直筋が柔らかいと、骨盤を立てたまま(重心を身体の中央においたまま)、足を大きく後ろに送り出しやすくなり、歩幅も伸びます。一方、大腿直筋の硬い人がランニングをしても、走りながら足を大きく後ろに送り出そうとすると骨盤が引っ張られて前傾してしまい、重心が前方に行き過ぎて前足が出しにくくなり、歩幅が伸びないことになります。
もちろん、ヨガやダンスなどでは、骨盤を立てたまま大きく足を後ろに伸ばすポーズは全て困難になります。ヨガで行う鳩のポーズや、ラクダのポーズなどは大腿直筋が硬いと、ポーズが取りにくくなるはずです。酷使されやすい大腿直筋は、特にその柔軟性のケアが重要になるのです。