ぎっくり腰は動かして治す
「安静にしない」が共通認識
世界の多くの国の診療ガイドラインには、ぎっくり腰を代表とする腰痛が起こった場合は3日以上の安静は良くなく、痛みの範囲内で動いた方が良いとされています。様々な研究結果から、3日以上安静にした人の方が、ふだん通り動いた人よりも、その後の経過が悪いことが分かってきたのです。腰痛への認識は、以前と大きく変わってきています。
腰痛の慢性化率は高いですが、信頼できる研究によると、腰痛でクリニックにかかった人の3分の2には、1年後も腰痛があるとされています。今回、街頭でどのような対処をしているか聞いてみたところ、「安静にする」「コルセットや湿布、痛み止め薬を使う」「整体院やマッサージ店に行く」など様々でしたが、一番多かったのが「ストレッチをする」でした。
ぎっくり腰は「動かして治す」…腰痛の改善と治療の新常識
実はこのストレッチはとても良いことで、腰痛を改善するのに効果的です。逆にコルセットは腰の安静につながり、そのことがかえって痛みを過敏にするとされており、安静のし過ぎは“百害あって一利なし”なのです。