肩こり改善運動2
肩の筋肉を普段から積極的に動かし鍛えている、オリンピックに出場するような水泳選手でさえ、レースの前には緊張で僧帽筋上部が拘縮し、肩こりを訴える人がいるという。ましてや、それほど鍛えていない一般人なら肩がこるのは当たり前のことだ。
「肩や肩甲骨周りを動かすことは、肩こりだけでなく緊張感をほぐすことにもつながります。筋肉からの刺激で、脳が感じている精神的なプレッシャーを和らげる効果も期待できるのです」
肉体的な症状だけでなく、精神的な面も柔軟にしてくれる動的ストレッチ。実はこれは、中野さんがフィジカルトレーナーとして関わり、2015~17年の箱根駅伝三連覇、そして、全日本と出雲でも優勝し学生駅伝大会三冠を達成した青山学院陸上部の選手たちも実行している方法だ。普段のトレーニング前はもちろん、選手によってはスタート前の緊張をほぐすためにも実行している。
肩や背中の筋肉が硬くなって不快に感じる時、マッサージを受けるのもいいだろう。しかし、その前に、お金をかけずとも、自分でできる対処法があることを知っていれば、より快適な生活を送れて、仕事にも集中できるはず。動的ストレッチは、30代から覚えておきたい健康習慣の一つだ。