脳梗塞
正解は、(2)右半身か左半身がしびれ、同じ側の顔もしびれる です。
右半身か左半身に起こる「しびれ」や「感覚鈍麻」に注意
しびれが半身の広い範囲に及び、口から飲み物がこぼれるような場合は、注意が必要だ。写真はイメージ=(c)Dmitry Ageev-123RF
しびれは、長時間同じ姿勢をとっていたり、重い物を持ち上げたときなどでも起こる、ありふれた症状の一つです。その一方で、脳梗塞のような命にかかわる危険な病気のサインとしても、しびれが起きます。どう見分けたらいいのでしょうか。
順天堂大学医学部附属浦安病院 脳神経内科教授の卜部貴夫さんは「しびれは、椎間板ヘルニアなど整形外科の領域の病気や、糖尿病など内科疾患による神経障害によっても起こります。これに対して脳梗塞や脳出血など、命にかかわる脳の病気の特徴は、しびれが突然起こること。しびれの始まりが明確に分かるようなときは要注意です」と言います。
脳梗塞や脳出血、そしてくも膜下出血は、まとめて「脳卒中」と呼ばれます。これらは「突然、意識を失って倒れる病気」と考えられがちですが、それほどひどい症状で発症するのは一部にすぎないと卜部さんは説明します。ダメージを受ける脳の場所や程度によって異なりますが、比較的軽度な症状で起こることも多いのです。
特徴的な症状としては、体の右半身か左半身に起こる「しびれ」や「感覚鈍麻」や、力が入らなくなるような「運動麻痺」などがあります。特に手足と同じ側の顔まで症状が出る場合は、その疑いは強くなります。逆に「手足の先だけがしびれている場合は、他の病気のことが多い」と卜部さんは解説します。
言葉の症状もよく起こります。ろれつが回らなくなったりする「構音障害」と、言いたいことが言えなくなったり言葉を理解できなくなったりする「失語」があります。このほか、歩けなくなる、意識が低下する、視野の半分が見えなくなるなども、脳卒中が疑われる症状ですので注意しましょう。