おなかの張り・ガス、抑えたい 糖質の種類で改善も
1品ずつ見極め ガスが気になる人は「まずは3週間、これらの糖質が多い食品を控えると症状が改善される可能性が高い」。その後は食品を1品ずつ試し、どれを取ると症状が出るか見極める。自分に合わない食品がわかれば、それだけを避ける。「過敏性腸症候群の患者が対象の試験では、7割の人がこの食事法で症状が大きく改善したと国際的な医学論文で報告されている」 ガスの発生を抑えるには一定の絶食時間も重要。「少量でも頻繁に食べていると腸内に食物が残り、細菌が分解しようと働く」と瓜田教授。特に夜は睡眠も含め、8時間程度の絶食時間を確保しよう。腸内が空になると、おなかがグーと鳴る大蠕動(ぜんどう)が起き、大掃除されるからだ。 ところで、ガス自体は体にとって必ずしも悪者ではない。「ガスがよく出る人の方が心筋梗塞や脳梗塞の発症が少ないという報告もあるくらい。腸内で発生した水素ガスが、体に害のある活性酸素を消去してくれるのではないかと考えられる」 ただし、臭いガスには要注意。食物繊維由来のガスは水素ガスなどが大半で臭いはないが、高たんぱくで高脂肪な物を多く取ると、分解されてアンモニアやインドール、スカトールといった有害物質が作られる。強烈な臭いは腸内環境が悪化している証拠だ。 気をつけてもガスがたまることはある。苦しい時はゴロゴロ寝転ぶのが良い(図参照)。「ガスは軽いので肛門まで下りにくい。ゴロゴロして腸を動かすとガスが出やすくなる」と人前に出る前などに試すといいかもしれない。